毎日報道される森友事案。
籠池氏の知名度は大外(?)からグングンと急上昇ですね。
忖度(そんたく)という言葉も流行の単語に一躍ランクイン。
そんな中で面白い記事を発見!
■NYタイムズではどう報じられた?
NYタイムズはこの記者会見に出席していた記者の署名で、この会見の模様も含んだ記事を3月23日に公開している。「忖度」に関する部分は、以下のように報じられた。
木曜の夜(記者会見で)、籠池氏は国有地の値下げについて、安倍首相による「直接の口利き」はなかったと思うと話した。彼は「舞台裏の力」を匂わせ、「財務省の官僚の誰かが土地の売買の迅速化を助けた」と話した。
Thursday afternoon, Mr. Kagoike said he did not believe Mr. Abe had “direct influence” on the discounted land deal.
He hinted at “powers at work behind the scenes” and said that unidentified officials in the Ministry of Finance had helped facilitate the deal.
(Fax-Wielding Witness Tries to Link Japan’s Prime Minister to Scandal - The New York Timesより 2016/03/23)
当初はいろいろな単語が充てられたようですが、結局NYタイムスは「hinted powers at work behind the scenes」という表現に。behind the scenesというのはなかなかの妙訳ですな。
実は大阪府の審査委員会が森友学園に売買を認可した根拠として国の財務局のお墨付きがあったからだとの大阪府議会において参考人からの発言があったことは実は重要なことで、要は地方分権が進展してシステムが整備しておれば、財務局の異例のお墨付きなどは通じないはずです。
地域主権改革と言いながら、いまだに中央政府の圧力がかかっていることは問題です。
これは今に始まったことではなく中央集権体制が始まった時から「お上」の威光はいまだに色褪せていないのが実態です。
森友事案の真実はまだ明らかになっていませんが、役人の忖度がこうした事案発生の引き金になったとするならば、国→地方の関与の在り方こそしっかり整備しなければならないでしょう。野党の皆さんは安倍政権揺さぶりの格好のネタとしてしか扱ってませんがこうした議論こそ重要ではないですか?
政治の玄人筋の間では忖度される政治家になることが実力者の証(あかし)とも囁かれているとかですが(謎)、なかなか現在の我が国の政治と行政の機構では忖度がなくなるということは難しいでしょうね。