今日から県庁内人事が発令され知事の政務秘書が就任します。
<岩手知事>政務秘書に小沢一郎氏元秘書
達増拓也岩手県知事は30日の定例記者会見で、空席となっている特別職の政務秘書に、小沢一郎自由党代表(衆院岩手4区)の公設秘書小原和也氏(40)を起用すると明らかにした。前任で自由党の木戸口英司参院議員(53)=岩手選挙区=に続き、小沢氏の秘書経験者が就く。2月1日付で辞令を交付する。
達増知事は人選について「政治家の秘書として、十分な経験と実力を持っている。岩手の政治の方向性を切り開いていくことを手伝ってもらう」と述べた。
政務秘書は地方公務員法と県条例で定める特別職で、県秘書課に常駐する。達増氏は政務秘書の継続に関し「岩手の政治にはダイナミックな要素がある。自分だけで政務的なことをするのは大変。専念してくれる人が必要だ」と語った。
前任の木戸口氏は2015年知事選で、野党共闘の調整役を担った。引き続き小沢氏側近が政務秘書に就くことで、次期衆院選に向けた達増氏の動向も焦点となる。
小原氏は花巻市出身。東北工業大卒。会社員を経て、小沢氏が民主党に所属していた12年に公設秘書に就いた。小原氏は31日に小沢氏秘書を退く。
(1月31日 河北新報朝刊)
人事権は知事にありますから、議会はまったく手出しができません。
しかし、私は県の情報発信という点から違和感を禁じえません。
@特定政党の公設秘書を配置
知事は直前の選挙において県民党を標榜し支持を訴えました。直近まで自由党党首の公設秘書だった人物を配置したことは自由党への従属を宣言したに等しい行為と思われても仕方ないでしょう。事実上次の衆院選に向けて政治活動の人件費を高い公費で賄うことになります。これが県民利益につながる人事なのでしょうか。
Aタイミングの悪さ
人事はトップリーダーの考え方を内外に示す鏡です。冷静に見ても現政府から見て岩手県への心証が芳しくない中、払拭するどころか追い打ちをかけるような発信は知事の政治目的を達成するためと捉えられるでしょう。最近はILC実現に向けて機が熟してきたと感じますが、こんな大事な時期に県としてアペトペな発信の仕方をして岩手県は何を目指すのでしょうか。岩手県だけの財源でILCが実現できるのですか?
Bミッションの不明確さ
東本大震災からの復興、ILCの実現。県が克服また越えなければならない課題のヤマはかつてなく巨大です。私は以前にも提案しましたが、人事を考えるなら県民利益に叶うミッションが明確な人事をすべきです。副知事級のILC専門官。復興庁が背中を押している観光施策のためのスペシャリスト等。今、優先すべきは政治ではなく岩手の将来への布石ではないでしょうか。
以上大きく3点。私の考え方です。