今年もいろいろなことがありました。
その中で岩手国体、岩手大会の成功は筆頭でしょう。
一方で観測史上初めての太平洋側から上陸した台風10号は岩泉町を中心に甚大な被害をもたらしました。
いいニュース、よくないニュース毎年繰り返されます。まさに生者必滅、会者定離。
けれど今ここに生きる私たちは未来のために何をすべきかを常に考えなければならない、とりわけ議員の立場にある私としては、これから行政施策に対して短期、中期、長期と、本県にとって何が必要か何が求められるか見識を持ち、他者へも影響できるようにならなければと感じています。
今年はカブスのヤギの呪いが解け、人工知能(AI)の可能性が発信された年でした。新しい時代の幕開けの象徴でした。人口減がますます地域社会の存立に顕著になっていきます。問題の深刻化と新技術の社会への影響は急です。
県政与党ならば議員職安泰などという時代は去りました。議会人としての見識、議員としての能力が問われる時代です。「嫌味議員いいざわ」に磨きをかけてこれからも批判と提言をさせて頂きます。
議員の仲間や多くの理解者があってはじめて活動できる有難さを感じつつ、これからも精進してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
今年も「飯沢ただし」のブログ記事を読んで頂いてありがとうございました。
2017年もよろしくお願い申し上げます。
2016年12月31日
2016年12月27日
訃音相次ぐ・・・
最近の年末は別れの時節になりつつあるこの頃、今日は私の親類である金野和彦さんの葬儀があり、明後日は8年間県議会の同じ会派で時を過ごした元県議 亀卦川富夫氏の葬儀に参列の予定です。
本日の葬儀では龍泉寺の新渡戸方丈から忌中払いの席で修証義第一章を引用された法話を頂きました。
生を明らめ死を明きらむるは、仏家一大事の因縁なり、生死(しょうじ)の中に仏あれば生死なし
我々が生きているということは、どういうことか、死とはどういうことか、その真実をはっきり見極めるのが仏教者として最も根本的問題であります。生まれてから死ぬまで、我々は迷い、苦しみのまっただ中に生きているようですが、その生まれてから、死ぬまでの生きている現実の中にこそ仏(覚ったひと)はいるのですから、迷い苦しむ生活としての生死はないのです。
つまり、生きた価値は年数ではなく生きている間の中身の問題だと。
金野さんは58年という若さで亡くなられましたが、ご本人が「自分は幸せだった。」と最後に病床に横たわりながら見舞いされた方にお話したそうで、我々もその言葉に救われた思いです。
亀卦川さんは私より一期後に県議に当選されたましたが、市議5期の経験のあるベテランで地方政治家としては大先輩です。
「政和会」、「政和・社民クラブ」、「地域政党いわて」と会派もずっと一緒でした。椎名系譜の本流らしく発言もソフトな語り口で理路自然。一方政治的な局面では大局的な判断をされた方で私も迷った時は何度も助言を求めて助けられました。
中でも岩手競馬存廃の局面では表舞台でも裏舞台でも大活躍された記憶が鮮明です。
本会議で一票差で存続が決定した後、二人でガッチリ握手した瞬間は忘れられません。
ILCに関しては県議会に初めて問題提起をした議員で、当時はILCは海のものとも山のものとも分からない状況でしたが粘り強く当局に提案されて強く働きかけておられました。県議勇退後も民間団体の代表(いわてILC加速器科学推進会議)を率先してお努めになられ、市民周知を図るフォーラムの開催や児童生徒向け副読本の作成をするなどILC実現への情熱は熱くほとばしるものがありました。先日奥様からLCWSの記事を病床で読みながら「やっとここまで来たか」と感慨深く話されていたとの様子をお聞きしました。
ILCの実現を見ることなく亀卦川さんが逝去されたことは誠に残念至極です。残された私たちが亀卦川さんの分まで頑張る以外に恩に報いることはできないと思います。
よくお話しされていたのが、あるパーティーで当時の某代議士の有名夫人が「亀卦川」という苗字を目にして「あら、私の主人の義父の旧姓と同じですわね〜、どうぞ主人を応援してくださいませね。」と話しかけられた時、瞬時に近くにいた某代議士ご本人から「この人はダメだよ、別の人やってるから」と苦々しく放ったやり取りです。この話は私は10回は聞いた記憶があり、よほど亀卦川さんにとって滑稽且つ椎名陣営を支える誇りを感じたエピソードだったのだと思います。
先日同僚の及川敦元議員から東日本大震災の発生時に二人で同じテーブルの下に隠れたなつかしい思い出を電話で話されていました。彼も同じ道を進んできた同志、亀卦川さんの訃報を聞いて悲しんでいました。
まだまだお別れするには早すぎましたが、安らかにご永眠されますようお祈り致します。
本日の葬儀では龍泉寺の新渡戸方丈から忌中払いの席で修証義第一章を引用された法話を頂きました。
生を明らめ死を明きらむるは、仏家一大事の因縁なり、生死(しょうじ)の中に仏あれば生死なし
我々が生きているということは、どういうことか、死とはどういうことか、その真実をはっきり見極めるのが仏教者として最も根本的問題であります。生まれてから死ぬまで、我々は迷い、苦しみのまっただ中に生きているようですが、その生まれてから、死ぬまでの生きている現実の中にこそ仏(覚ったひと)はいるのですから、迷い苦しむ生活としての生死はないのです。
つまり、生きた価値は年数ではなく生きている間の中身の問題だと。
金野さんは58年という若さで亡くなられましたが、ご本人が「自分は幸せだった。」と最後に病床に横たわりながら見舞いされた方にお話したそうで、我々もその言葉に救われた思いです。
亀卦川さんは私より一期後に県議に当選されたましたが、市議5期の経験のあるベテランで地方政治家としては大先輩です。
「政和会」、「政和・社民クラブ」、「地域政党いわて」と会派もずっと一緒でした。椎名系譜の本流らしく発言もソフトな語り口で理路自然。一方政治的な局面では大局的な判断をされた方で私も迷った時は何度も助言を求めて助けられました。
中でも岩手競馬存廃の局面では表舞台でも裏舞台でも大活躍された記憶が鮮明です。
本会議で一票差で存続が決定した後、二人でガッチリ握手した瞬間は忘れられません。
ILCに関しては県議会に初めて問題提起をした議員で、当時はILCは海のものとも山のものとも分からない状況でしたが粘り強く当局に提案されて強く働きかけておられました。県議勇退後も民間団体の代表(いわてILC加速器科学推進会議)を率先してお努めになられ、市民周知を図るフォーラムの開催や児童生徒向け副読本の作成をするなどILC実現への情熱は熱くほとばしるものがありました。先日奥様からLCWSの記事を病床で読みながら「やっとここまで来たか」と感慨深く話されていたとの様子をお聞きしました。
ILCの実現を見ることなく亀卦川さんが逝去されたことは誠に残念至極です。残された私たちが亀卦川さんの分まで頑張る以外に恩に報いることはできないと思います。
よくお話しされていたのが、あるパーティーで当時の某代議士の有名夫人が「亀卦川」という苗字を目にして「あら、私の主人の義父の旧姓と同じですわね〜、どうぞ主人を応援してくださいませね。」と話しかけられた時、瞬時に近くにいた某代議士ご本人から「この人はダメだよ、別の人やってるから」と苦々しく放ったやり取りです。この話は私は10回は聞いた記憶があり、よほど亀卦川さんにとって滑稽且つ椎名陣営を支える誇りを感じたエピソードだったのだと思います。
先日同僚の及川敦元議員から東日本大震災の発生時に二人で同じテーブルの下に隠れたなつかしい思い出を電話で話されていました。彼も同じ道を進んできた同志、亀卦川さんの訃報を聞いて悲しんでいました。
まだまだお別れするには早すぎましたが、安らかにご永眠されますようお祈り致します。
2016年12月24日
LCWS2016 REPORT VOL.3
政府の来年度の予算内示があり、ILC関連では1億1千万円が計上されました。新規に認められたものもあるようで一日も早い政府の正式決定が待たれます。
LCWSの最終日はILC衝突地点付近へのイクスカーション(現地視察)。
130人以上の研究者の方々が参加をされました。私もお呼びでないですが、説明資料がある大東町大原シミンセンターへ参上仕りました。
Coffe Bar が用意されて大好評!
一関市、奥州市、気仙沼市の各々特産のお菓子も大好評!
用意されたものは全てなくなりました!特にどら焼きをはじめとした小豆ものが好まれたようです。
3Dで地形の様子が分かります。ご案内役はお馴染み佐貫先生と吉岡先生。
展示品では児童や生徒が書いたILCをテーマにした絵画に研究者の注目を引いていました。写真を撮る人多数!!
現地視察は何度も行われていますが、これだけの大規模な視察は初めてではなかったかと思います。できれば地元の方々ともう少し触れ合う時間があっても良かったかもしれません。給仕のお手伝いをして頂いたのは大原英語会話クラブの方々でした。ありがとうございました。
今回の視察でより多くの研究者の方々も認識を深めて頂いたいい機会だったと思います。これからもこのような機会が増えそうなのでILC実現が現実味を帯びてきた暁には常設展示室も必要になるでしょう。
LCWSの最終日はILC衝突地点付近へのイクスカーション(現地視察)。
130人以上の研究者の方々が参加をされました。私もお呼びでないですが、説明資料がある大東町大原シミンセンターへ参上仕りました。
Coffe Bar が用意されて大好評!
一関市、奥州市、気仙沼市の各々特産のお菓子も大好評!
用意されたものは全てなくなりました!特にどら焼きをはじめとした小豆ものが好まれたようです。
3Dで地形の様子が分かります。ご案内役はお馴染み佐貫先生と吉岡先生。
展示品では児童や生徒が書いたILCをテーマにした絵画に研究者の注目を引いていました。写真を撮る人多数!!
現地視察は何度も行われていますが、これだけの大規模な視察は初めてではなかったかと思います。できれば地元の方々ともう少し触れ合う時間があっても良かったかもしれません。給仕のお手伝いをして頂いたのは大原英語会話クラブの方々でした。ありがとうございました。
今回の視察でより多くの研究者の方々も認識を深めて頂いたいい機会だったと思います。これからもこのような機会が増えそうなのでILC実現が現実味を帯びてきた暁には常設展示室も必要になるでしょう。
2016年12月23日
第21回岩手・宮城県境議員懇談会
昭和59年に第一回の県境議員懇談会が開催されてから今回で21回目の懇談会が去る22日に盛岡市内のホテルで開催されました。年数では32年前に始まったことになります。この継続の力は凄いことだと思います。
私は「岩手県南・宮城県北議員連盟」の会長職を仰せつかっておりますことから今回の懇談会は座長役を務めました。
岩手県からは来賓として達増知事、田村議長、宮城県からは若生副知事、中島議長にも参加を頂きました。両議長とも各々の県の議連メンバーでもあり両議連としても強力な布陣になっています。執行部の参加も知事部局長級で岩手県が9名、宮城県も9名で、両県の大幹部が一つの会議に集まることもあまり例のないことです。これは両県の先輩議員の活動実績の賜物です。普通なら岩手で言えば地方振興局、宮城で言えば地方事務所の職員対応で済まされるでしょう。過去には両県知事とも参加した時もありました。
意見交換は
1.東日本大震災津波からの復旧・復興への取り組みについて
@ハード事業の進捗状況について
ア 三陸沿岸道の事業進捗状況について
イ 鉄路復旧について
A放射線対策について
ア 農地汚染、農林水産物被害について
イ 観光風評被害について
2.産業振興の観点から見た「国際リニアコライダー」について
3.ラグビーワールドカップ2019日本大会の釜石開催の成功に向けた取り組みについて
の3点について活発な意見交換がなされました。
鉄路の復旧(復活)の研究やILC実現への政府への要望活動などの建設的な提案もありました。
会長職の私としてはこれらの内容を確実に反映されるようにさらに宮城県との連携を密にして活動の幅を広げていきたいと考えています。参加を頂いた各位に心から感謝を申し上げます。
2016年12月21日
12月議会が閉会しました。
文化スポーツ部を来年度から設置する条例改正案に反対しました。単なる反対ではありません。反対のための反対でもありません。議会基本条例に沿った議会のとしての務めです。足らざるところを指摘をし、再考を促す反対です。
形をつくって後から中身を検討する。こんなことは民間では考えられません。
以下、反対討論の原稿をそのまま転記します。
いわて県民クラブの飯澤匡でございます。
只今上程されております議案第3号「岩手県部局等設置条例の一部を改正する条例」に反対する立場で会派を代表して討論を致します。
この条例案の内容は
(1) 文化スポーツ部を設置し分掌事務について定めること。
(2) 国体・障がい者スポーツ大会局を廃止すること。
となっております。
私たち「いわて県民クラブ」は岩手県議会基本条例に定められた第9条の二項、議会は知事等と異なる立場及び権能を生かし、活動しなければならない。第10条、知事等の事務の執行が、適正かつ公平に、及び県民の意向を的確に把握しつつ能率的に行われているかどうかを監視するとともに、これが所期の効果及び成果をあげるかどうかを評価し、知事等に対し必要な是正措置または対応を促すものとする。この条例の趣旨を十分に汲んで以下反対する理由を申し上げるものであります。
そもそも私たちは本県が持っている文化・スポーツの多様な資源については高く評価するものであり、二巡目岩手国体と障がい者スポーツ大会の成功を機にその力を地域振興に寄与させようとすることには全く異存がありません。特に2019年ラグビーワールドカップ釜石開催の成功には県の総力をあげて対応することを切望するものです。
しかし、このたびの文化スポーツ部の新たな部の設置については只今述べた意見と目的が完全合致するとはいえません。なかんずく新組織の設置には施策の具体性や人員規模が適正であるのか十分に吟味する必要があると考えます。なにより現時点における本県が克服しなければならない使命(ミッション)を決しては忘れてはなりません。最重要課題である東日本大震災からの復興を成し遂げるために、県の総合力をいかに効率的に人材投資していくか、この点は組織体系を構築と維持をするうえで県が注力すべき最大のポイントであるはずです。
反対とすると理由の第一は、文化・スポーツに関係する事務の知事部局の一元化に向けてバックボーンとなっている現在策定中の「岩手文化・スポーツ振興戦略」の骨子案をみれば平成33年度までの概ね5年間に、県として戦略的に取り組む施策に指針とするものの実際は戦略的な具体性を欠いている点にあります。理念のみが先行し、県が果たすべき段階的な成果を検証するには適格性を欠いていると言わざるをえません。特にも文化・スポーツには付帯する県政課題として観光部門戦略が組み込まれていない点は、部としての格が維持されるのか疑問に感じます。被災地の実情を鑑みれば、スポーツや文化の力を持って観光を手掛かりにして産業振興を図るべきです。百歩譲って医師確保対策室に例があるような商工労働観光部の観光課との共管にまでは最低限踏み込むべきと考えます。例をあげれば近年外航船クルーズは急速なビジネスとして発展しており、ラグビーワールドカップにもクルーズは有効に作用することが予想され、被災地の地域経済にも寄与するものと考えます。被災地の皆さんもスポーツと実利が連携している形を見ることで復興にさらに前向きになるはずです。当局は観光施策との連携については部局横断的な取り組みで補うと総務常任委員会で答弁されておりますが、これまで達増県政9年の間、部局横断的な取り組みは共通認識を得るだけに留まっており、にわかにその実効性を信用できません。組織に組み込まれて初めて議会も検証結果を得ること可能となる点を指摘させて頂きます。また、世界文化遺産の価値の発信についても言うまでもなく観光政策を抜きにしては語れず、新部の設置には観光施策あって初めて部としての格と政策の実効性が期待できるものと考えます。
理由の第二は部の設置時期と規模であります。部の規模は50人から70人規模になるということであります。いうなれば国体局を廃止して人員規模は新部に移行する形となります。震災復興のために、ただでさえ限られた人員で支えてきた県庁各部署は国体が終了すれば人員回復を見込む期待感は潜在的にあったはずです。所掌事務においては現在施策展開している部局を統合するだけで、新たな人的補強はほとんどないとの答弁でありましたが、それでは当局は現場で働いている職員のモチベーションまで考えが及んでいたのでありましょうか。なおかつ新部設置は先に指摘したようなソフト戦略を基本にした組織体系であり、はたしてこの時期にこの趣旨とこの規模という疑問は職員も十分に感じているのではないでしょうか。時期と規模が適切であったか、人心を掌握した熟慮されたものであったか現場職員のみなさんに今からでも直接聞いてみたらいかがでしょうか。答えは現場にあるのではありませんか。
今回の議案は教育委員会で所掌された文化・スポーツが知事部局との連携が可能になったのは地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に依るものであり、他県でも先行的に組織改編されている例があります。本県も負けじと積極的に取り組もうとする姿勢は評価するものの、本県の実情に照らした施策展開が期待できなければ新組織をつくった意味が県民利益に反映しないと考えます。
よって文化・スポーツに関する事務の地事務局の一元化には只今指摘した点を指摘して部設置戦略の再考を促すものであります。
議会の議決権の行使は議会に与えられた最高の権能であり、それを行使するには責任ある対応をするのが議員としての務めであります。総務常任委員会の質疑応答でも私は納得できないことから本議案には反対の意思表示をする次第であります。我々が指摘した点を当局が明らかにせず、これから議員の指摘を十分に汲んで施策に反映させて頂きます程度では県民に対して議員の責任が果たせないものと考えます。
形をつくって後から中身を検討する。こんなことは民間では考えられません。
以下、反対討論の原稿をそのまま転記します。
いわて県民クラブの飯澤匡でございます。
只今上程されております議案第3号「岩手県部局等設置条例の一部を改正する条例」に反対する立場で会派を代表して討論を致します。
この条例案の内容は
(1) 文化スポーツ部を設置し分掌事務について定めること。
(2) 国体・障がい者スポーツ大会局を廃止すること。
となっております。
私たち「いわて県民クラブ」は岩手県議会基本条例に定められた第9条の二項、議会は知事等と異なる立場及び権能を生かし、活動しなければならない。第10条、知事等の事務の執行が、適正かつ公平に、及び県民の意向を的確に把握しつつ能率的に行われているかどうかを監視するとともに、これが所期の効果及び成果をあげるかどうかを評価し、知事等に対し必要な是正措置または対応を促すものとする。この条例の趣旨を十分に汲んで以下反対する理由を申し上げるものであります。
そもそも私たちは本県が持っている文化・スポーツの多様な資源については高く評価するものであり、二巡目岩手国体と障がい者スポーツ大会の成功を機にその力を地域振興に寄与させようとすることには全く異存がありません。特に2019年ラグビーワールドカップ釜石開催の成功には県の総力をあげて対応することを切望するものです。
しかし、このたびの文化スポーツ部の新たな部の設置については只今述べた意見と目的が完全合致するとはいえません。なかんずく新組織の設置には施策の具体性や人員規模が適正であるのか十分に吟味する必要があると考えます。なにより現時点における本県が克服しなければならない使命(ミッション)を決しては忘れてはなりません。最重要課題である東日本大震災からの復興を成し遂げるために、県の総合力をいかに効率的に人材投資していくか、この点は組織体系を構築と維持をするうえで県が注力すべき最大のポイントであるはずです。
反対とすると理由の第一は、文化・スポーツに関係する事務の知事部局の一元化に向けてバックボーンとなっている現在策定中の「岩手文化・スポーツ振興戦略」の骨子案をみれば平成33年度までの概ね5年間に、県として戦略的に取り組む施策に指針とするものの実際は戦略的な具体性を欠いている点にあります。理念のみが先行し、県が果たすべき段階的な成果を検証するには適格性を欠いていると言わざるをえません。特にも文化・スポーツには付帯する県政課題として観光部門戦略が組み込まれていない点は、部としての格が維持されるのか疑問に感じます。被災地の実情を鑑みれば、スポーツや文化の力を持って観光を手掛かりにして産業振興を図るべきです。百歩譲って医師確保対策室に例があるような商工労働観光部の観光課との共管にまでは最低限踏み込むべきと考えます。例をあげれば近年外航船クルーズは急速なビジネスとして発展しており、ラグビーワールドカップにもクルーズは有効に作用することが予想され、被災地の地域経済にも寄与するものと考えます。被災地の皆さんもスポーツと実利が連携している形を見ることで復興にさらに前向きになるはずです。当局は観光施策との連携については部局横断的な取り組みで補うと総務常任委員会で答弁されておりますが、これまで達増県政9年の間、部局横断的な取り組みは共通認識を得るだけに留まっており、にわかにその実効性を信用できません。組織に組み込まれて初めて議会も検証結果を得ること可能となる点を指摘させて頂きます。また、世界文化遺産の価値の発信についても言うまでもなく観光政策を抜きにしては語れず、新部の設置には観光施策あって初めて部としての格と政策の実効性が期待できるものと考えます。
理由の第二は部の設置時期と規模であります。部の規模は50人から70人規模になるということであります。いうなれば国体局を廃止して人員規模は新部に移行する形となります。震災復興のために、ただでさえ限られた人員で支えてきた県庁各部署は国体が終了すれば人員回復を見込む期待感は潜在的にあったはずです。所掌事務においては現在施策展開している部局を統合するだけで、新たな人的補強はほとんどないとの答弁でありましたが、それでは当局は現場で働いている職員のモチベーションまで考えが及んでいたのでありましょうか。なおかつ新部設置は先に指摘したようなソフト戦略を基本にした組織体系であり、はたしてこの時期にこの趣旨とこの規模という疑問は職員も十分に感じているのではないでしょうか。時期と規模が適切であったか、人心を掌握した熟慮されたものであったか現場職員のみなさんに今からでも直接聞いてみたらいかがでしょうか。答えは現場にあるのではありませんか。
今回の議案は教育委員会で所掌された文化・スポーツが知事部局との連携が可能になったのは地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に依るものであり、他県でも先行的に組織改編されている例があります。本県も負けじと積極的に取り組もうとする姿勢は評価するものの、本県の実情に照らした施策展開が期待できなければ新組織をつくった意味が県民利益に反映しないと考えます。
よって文化・スポーツに関する事務の地事務局の一元化には只今指摘した点を指摘して部設置戦略の再考を促すものであります。
議会の議決権の行使は議会に与えられた最高の権能であり、それを行使するには責任ある対応をするのが議員としての務めであります。総務常任委員会の質疑応答でも私は納得できないことから本議案には反対の意思表示をする次第であります。我々が指摘した点を当局が明らかにせず、これから議員の指摘を十分に汲んで施策に反映させて頂きます程度では県民に対して議員の責任が果たせないものと考えます。
2016年12月19日
LCWS2019 REPORT VOL.2
LCWSとは(Linea Collider Work Shop)の頭文字をとったもので毎年場所を変えて開催されています。今年は盛岡市を中心に開催されて大きな成果を生みました。
👀 国会議員の超党派で結成されている推進議連の川村会長から基調講演の中でILCは「Science First!」の姿勢で我が国が誘致実現しようとする意思表明が高く評価をされたこと。
👀 LCCからILC建築方針に「Staging」の考え方が初めて示され、初期投資で31km必要とされた延長距離を半分にするなど段階的に設備増強する方針により初期投資の建設コスト削減に大きく寄与するこ可能性が出てきたこと。
👀 岩手県民がILCに対して深い情熱をもっていることが多くの研究者に認識をされたこと。
大きくこの3点があげられると思います。とくにステージングの考え方は日本政府に決定を促す導火線的なメッセージだと私は感じました。そうなることを切に願っています。
LCWSの期間に合わせて県民集会も開かれました。
県民集会といっても結果集まったのは関係自治体の関係者がほとんででしたが。
鈴木厚人県立大学学長から岩手の自然豊かな環境に合致した研究都市構想がこれからILC準備室で検討されることが話されました。上の図のようなコンセプトが一般県民にも示されて一日も早く共通の認識が熟成されることを期待します。
👀 国会議員の超党派で結成されている推進議連の川村会長から基調講演の中でILCは「Science First!」の姿勢で我が国が誘致実現しようとする意思表明が高く評価をされたこと。
👀 LCCからILC建築方針に「Staging」の考え方が初めて示され、初期投資で31km必要とされた延長距離を半分にするなど段階的に設備増強する方針により初期投資の建設コスト削減に大きく寄与するこ可能性が出てきたこと。
👀 岩手県民がILCに対して深い情熱をもっていることが多くの研究者に認識をされたこと。
大きくこの3点があげられると思います。とくにステージングの考え方は日本政府に決定を促す導火線的なメッセージだと私は感じました。そうなることを切に願っています。
LCWSの期間に合わせて県民集会も開かれました。
県民集会といっても結果集まったのは関係自治体の関係者がほとんででしたが。
鈴木厚人県立大学学長から岩手の自然豊かな環境に合致した研究都市構想がこれからILC準備室で検討されることが話されました。上の図のようなコンセプトが一般県民にも示されて一日も早く共通の認識が熟成されることを期待します。
2016年12月18日
ぬるい組織はどうしようもない
私は先の岩手県競馬組合議会で現時点で必要とは思われない水沢競馬場の大型映像装置の予算化について反対姿勢を貫いたが、そんな矢先に水沢競馬場所属の3厩舎の所属する競走馬から禁止薬物反応が出た。
競馬法に則って競馬事業を行っている競馬組合は公正な競争を保持しなくてはならない。ファンへの信頼も著しく損なわれることになった。
今回の事案はすべて優勝馬3頭からから検出されており、問題は深刻である。さらに深刻なのは3つの異なる厩舎から禁止薬物反応が出たことである。今後原因の究明はされようが、いかなる理由があったにせよこのような事案は結果がすべてである。いずれにしても競馬組合の管理責任は厳しく問われることになる。
そもそも私が指摘したように競馬を支える現場に必要な予算が配置されていない。ネット販売の好調で売り上げがちょっと安定したくらいでおだって大型映像装置などというものを予算化するようなことを平気でやっている。それも地全協の活性化補助金を充てるとなると他の主催者の競馬は平日の観客がまばらな時でも稼働しなければならない。設置はするがコスト管理は後は野となれ山となれといった仕掛だ。固定費を知らず知らずに増大させて後に苦しんだかつての競馬組合と同じことをしようしている。喉元過ぎれば何とやらだ。
水沢競馬場では厩舎周りの施設も古い。今回の禁止薬物事案も必要なところに予算化されていないところに問題が潜んでいるような気がする。組合幹部が現場の声を真剣に聞いているのか基本的な経営姿勢が問われる。
さらに先週の土曜日は降雪のためすべてのレースが中止となった。この時期の売り上げ減のダメージは大きい。根拠が薄い大型設備投資は撤回するのが常道であろう。また、今年は厳冬の兆しがありこのまま予定通りレースができるかも不安視される中、当座の間3つの厩舎の馬が出走できなくなると番組編成にも大きな影響が出るのは必至である。
今回の事案も現場に責任を押し付けるようなことをしたらとんでもないことになるだろう。まずは組合幹部が頭と心を入れ替えて問題解決に臨まなければ岩手競馬の明日はない。
競馬法に則って競馬事業を行っている競馬組合は公正な競争を保持しなくてはならない。ファンへの信頼も著しく損なわれることになった。
今回の事案はすべて優勝馬3頭からから検出されており、問題は深刻である。さらに深刻なのは3つの異なる厩舎から禁止薬物反応が出たことである。今後原因の究明はされようが、いかなる理由があったにせよこのような事案は結果がすべてである。いずれにしても競馬組合の管理責任は厳しく問われることになる。
そもそも私が指摘したように競馬を支える現場に必要な予算が配置されていない。ネット販売の好調で売り上げがちょっと安定したくらいでおだって大型映像装置などというものを予算化するようなことを平気でやっている。それも地全協の活性化補助金を充てるとなると他の主催者の競馬は平日の観客がまばらな時でも稼働しなければならない。設置はするがコスト管理は後は野となれ山となれといった仕掛だ。固定費を知らず知らずに増大させて後に苦しんだかつての競馬組合と同じことをしようしている。喉元過ぎれば何とやらだ。
水沢競馬場では厩舎周りの施設も古い。今回の禁止薬物事案も必要なところに予算化されていないところに問題が潜んでいるような気がする。組合幹部が現場の声を真剣に聞いているのか基本的な経営姿勢が問われる。
さらに先週の土曜日は降雪のためすべてのレースが中止となった。この時期の売り上げ減のダメージは大きい。根拠が薄い大型設備投資は撤回するのが常道であろう。また、今年は厳冬の兆しがありこのまま予定通りレースができるかも不安視される中、当座の間3つの厩舎の馬が出走できなくなると番組編成にも大きな影響が出るのは必至である。
今回の事案も現場に責任を押し付けるようなことをしたらとんでもないことになるだろう。まずは組合幹部が頭と心を入れ替えて問題解決に臨まなければ岩手競馬の明日はない。
2016年12月10日
LCWS2016 REPORT VOL.1
岩手県盛岡市で開催されたLCWS2016に参加した内容をレポートします。
2年前にSLACを視察訪問した折に意見交換をさせて頂いた科学者が4名も参加をされていました。とても嬉しく再会を果たしました。
出席を頂いた研究者の方々、左から(敬称略)
⛳ Eduardo Marin Lacoma (physicist)
⛳ Thomas Markiewicz (physicist)
⛳ Norman Graf (senior research engineer)
Nan Phinney (physicist)
⛳ Glen White (physicist)
飯澤
Takashi Maruyama (physicist)
鈴木氏 (KEK)
Janice L Nelson (physicist)
Marco Oriunno (senior research engineer)
⛳の4名がLCWS2016にも参加しました。
再会したメンバーが終結。
左から(敬称略)
⛳ Thomas Markiewicz (physicist)
Micael peskin (Stanford Univ.Professor SLAC)
飯澤
⛳ Norman Graf (senior research engineer)
⛳ Eduardo Marin Lacoma (physicist)
MR.Lacomaは現在はCERNで研究しているそうです。
⛳ Glen White (physicist)
ILC計画が煮詰まってくれば、今後もお会いする機会があるでしょう。
2年前にSLACを視察訪問した折に意見交換をさせて頂いた科学者が4名も参加をされていました。とても嬉しく再会を果たしました。
【2014年8月 SLAC 視察】
出席を頂いた研究者の方々、左から(敬称略)
⛳ Eduardo Marin Lacoma (physicist)
⛳ Thomas Markiewicz (physicist)
⛳ Norman Graf (senior research engineer)
Nan Phinney (physicist)
⛳ Glen White (physicist)
飯澤
Takashi Maruyama (physicist)
鈴木氏 (KEK)
Janice L Nelson (physicist)
Marco Oriunno (senior research engineer)
⛳の4名がLCWS2016にも参加しました。
再会したメンバーが終結。
左から(敬称略)
⛳ Thomas Markiewicz (physicist)
Micael peskin (Stanford Univ.Professor SLAC)
飯澤
⛳ Norman Graf (senior research engineer)
⛳ Eduardo Marin Lacoma (physicist)
MR.Lacomaは現在はCERNで研究しているそうです。
⛳ Glen White (physicist)
ILC計画が煮詰まってくれば、今後もお会いする機会があるでしょう。
2016年12月02日
修正案の内容
平成28年12月1日
岩手県競馬組合議会議長 郷右近 浩 様
提出者議員 飯 澤 匡
平成28年度岩手県競馬組合一般会計補正予算(第3号)の修正を求める動議
標記の動議に関する修正案を別紙のとおり提出します。議案第1号平成28年度岩手県競馬組合一般会計補正予算(第3号)について、水沢競馬場映像装置整備にかかる債務負担行為の追加を削除することを要求する。
削除を要求する理由
1 水沢競馬場映像装置設備については、これまで競馬組合議会において岩手県競馬組合から平成28年度当初予算審議の折においても一切の説明がなく、この間競馬ファンからの意向確認調査も行う手順も省くなど十分な政策形成過程を経ない唐突な提案であること。
2 構成団体から特別融資を受けて存廃ルールに従い事業運営している競馬組合は、事業を展開する上において設備投資は計画的に行われるべきであり、当該事業は緊急性が認められないこと。
3 喫緊の課題となっている競馬場走路の安全確保のための抜本的改修や厩務員等への処遇改善等、競馬を維持している競馬関係者の現場に必要なところへ優先的に予算を投じるべきこと。
議案第1号 平成28年度岩手県競馬組合一般会計補正予算(第3号)修正案
平成28年度岩手県競馬組合一般会計補正予算(第3号)の一部を次のように修正する。
第2条第2表債務負担行為補正の一部を次のように改める。
第2表 債務負担行為補正
追 加
事 項 期 間 限 度 額
水沢競馬場正門塀改修 平成28年度から平成29年度まで 16,000千円
安代場外屋上防水等改修 平成28年度から平成29年度まで 22,000千円
2016年12月01日
修正案実らず
本日、岩手県競馬組合議会がありまして、競馬組合は年度当初より利益が出たので上方修正し、それに呼応した形で補正予算が提案されました。
その中で私が(私たち)が問題視したのは「水沢競馬場の映像装置整備費」です。
この案件はこれまで全く議会でも説明を受けてないばかりか、これを提案するだけの根拠に乏しいものでした。当局の言い分は
・これまでも補正予算については適時必要なものを提案してきた。これも例外ではない。
・全国の地方競馬場で映像装置がない競馬場は水沢競馬場のみ。地全協(地方競馬全国協議会)の有利な補助金の対象になる。
当初予算で計上していた着順表示板の更新だけのものに唐突に無理矢理付加したせいで全体では2400万円弱の予算オーバーとなったものです。
結局、着順表示板の予算は取り下げて、新たに2億6千万円の債務負担行為を設定し、新たに1億8千万円強を基金に積み上げました。
映像装置のスペックはどうなっている?積算根拠は?水沢競馬場のどの場所に設置するのか?映像装置とファンの導線はどうなっている?予算措置する緊急性はあるのか?映像装置より現場に必要な予算措置する方が優先順位は上ではないのか?
これらの私の質問にまともな答弁はありませんでした。かなりどんぶり勘定的な提案かつ白紙委任に近い提案で極めて曖昧な提案です。こんな議案に賛成したのではこれまで爪に火を灯すような現場で競馬を支えてきた人たちに申し訳が立ちません。私は議員に与えられた議決権を行使するに納得できないものには賛成しかねる立場からこの映像装置整備予算について削減の修正案を提出し、対抗しましたが成就しませんでした。
この間の質問のやり取りの中で管理者である知事からの「構成団体から融資を受けた330億円の返済について検討する」の一言でこの修正案は吹っ飛んでしまいました。
「無駄なお金をかけずに現場に回せ」よりも「融資返済」の方が原案に賛成した議員の関心が高かったのでしょう。
政策形成過程が不透明な補正予算を、競馬組合の金回りがちょっと良くなったからといってホイホイと議案を通してしまえば、同じ過ちの道を繰り返すことになります。なお且つそれを知りながら見過ごせば議会の存在意義はなくなります。
何より今日の質問のやり取りの中で執行部は終始制度設計のみを論点にして、競馬を支える現場の人たちへの配慮や中長期的な戦略性のある運営計画(財務も企画も)には一切言及がありませんでした。今日一番悲しく情けなかったのはこの点です。現場で表に裏に競馬を支えている人たちを見ずに、ファン心理も調査せず、上から目線で突っ走った結果が危うく破たんに及ぶことになった大きな要因ではなかたでしょうか。またぞろ場当たり的な経営に逆戻りです。それ以上の失望感を禁じ得ない状況です。これから先地方競馬を巡る状況は、ますます経営環境が厳しくなるのは明らかであり、岩手競馬とて例外ではありません。そんな重要な時期にこんな組合幹部の問題意識の欠如加減では先は全く見通せません。
私は、これまで存廃のぎりぎりの状況の時から岩手競馬を応援する立場でいましたし、存続に賛成した責任も負いながら行動してきました。震災後には売り上げが伸びず、せめて騎手や厩務員のためにと副賞を私が代表を務めている会社で提供したこともありました。
しかし、本日の組合幹部の問題意識の体たらくを見るにつけ、私の心の中の糸がプッツリと切れる音がはっきりと聞こえました。
その中で私が(私たち)が問題視したのは「水沢競馬場の映像装置整備費」です。
この案件はこれまで全く議会でも説明を受けてないばかりか、これを提案するだけの根拠に乏しいものでした。当局の言い分は
・これまでも補正予算については適時必要なものを提案してきた。これも例外ではない。
・全国の地方競馬場で映像装置がない競馬場は水沢競馬場のみ。地全協(地方競馬全国協議会)の有利な補助金の対象になる。
当初予算で計上していた着順表示板の更新だけのものに唐突に無理矢理付加したせいで全体では2400万円弱の予算オーバーとなったものです。
結局、着順表示板の予算は取り下げて、新たに2億6千万円の債務負担行為を設定し、新たに1億8千万円強を基金に積み上げました。
映像装置のスペックはどうなっている?積算根拠は?水沢競馬場のどの場所に設置するのか?映像装置とファンの導線はどうなっている?予算措置する緊急性はあるのか?映像装置より現場に必要な予算措置する方が優先順位は上ではないのか?
これらの私の質問にまともな答弁はありませんでした。かなりどんぶり勘定的な提案かつ白紙委任に近い提案で極めて曖昧な提案です。こんな議案に賛成したのではこれまで爪に火を灯すような現場で競馬を支えてきた人たちに申し訳が立ちません。私は議員に与えられた議決権を行使するに納得できないものには賛成しかねる立場からこの映像装置整備予算について削減の修正案を提出し、対抗しましたが成就しませんでした。
この間の質問のやり取りの中で管理者である知事からの「構成団体から融資を受けた330億円の返済について検討する」の一言でこの修正案は吹っ飛んでしまいました。
「無駄なお金をかけずに現場に回せ」よりも「融資返済」の方が原案に賛成した議員の関心が高かったのでしょう。
政策形成過程が不透明な補正予算を、競馬組合の金回りがちょっと良くなったからといってホイホイと議案を通してしまえば、同じ過ちの道を繰り返すことになります。なお且つそれを知りながら見過ごせば議会の存在意義はなくなります。
何より今日の質問のやり取りの中で執行部は終始制度設計のみを論点にして、競馬を支える現場の人たちへの配慮や中長期的な戦略性のある運営計画(財務も企画も)には一切言及がありませんでした。今日一番悲しく情けなかったのはこの点です。現場で表に裏に競馬を支えている人たちを見ずに、ファン心理も調査せず、上から目線で突っ走った結果が危うく破たんに及ぶことになった大きな要因ではなかたでしょうか。またぞろ場当たり的な経営に逆戻りです。それ以上の失望感を禁じ得ない状況です。これから先地方競馬を巡る状況は、ますます経営環境が厳しくなるのは明らかであり、岩手競馬とて例外ではありません。そんな重要な時期にこんな組合幹部の問題意識の欠如加減では先は全く見通せません。
私は、これまで存廃のぎりぎりの状況の時から岩手競馬を応援する立場でいましたし、存続に賛成した責任も負いながら行動してきました。震災後には売り上げが伸びず、せめて騎手や厩務員のためにと副賞を私が代表を務めている会社で提供したこともありました。
しかし、本日の組合幹部の問題意識の体たらくを見るにつけ、私の心の中の糸がプッツリと切れる音がはっきりと聞こえました。