
橋田先生は日本調教師会の会長という要職をも担われており、この度はお役目の用務もある中でご出席を頂きました。本当に心から感謝する次第です。
橋田先生は競馬ファンの間では鮮明に記憶に残っているサイレンススズカやダービー馬アドマイヤベガ、名牝と称されたアドマイヤグルーヴなどを管理されている名トレーナーであります。
橋田先生には「遠野馬の里」をご活用頂いているご縁があることからご来光を得たのですが、今回の調査研究会には、会長の私が橋田調教師を是非にとお招きし、競馬会全体の立場から見た岩手競馬の置かれている課題を大所高所の立場から伺いたいという強い希望を事務局側が応えてくれて実現しました。実現には特にも「遠野馬の里」の村上場長には大変にお世話を頂きました。心から感謝を申し上げます。

橋田様からは「遠野馬の里」」の利用状況や坂路馬場の特性、馬の里を活用する上でのメリットとデメリットについて分かりやすくお話を頂きましたが、今回は後段の岩手競馬とJRAの連携と今後の展望について貴重なご提言を頂きましたので、それらを記しておきたいと思います。
🚩岩手競馬が近年売り上げを伸ばしているのはJRAの電話投票I−PATを地方競馬に開放したのが大きく寄与している。岩手競馬も自力での発売額は低下している。この現象は他の地方競馬にも当てはまる。したがってこれからI−PATの争奪戦がはじまる。
🚩よって岩手競馬は他の地方競馬にはない差別化を図ることが必定。JRAのファンは馴染みの馬が出走している地方との交流競走は買いやすい。I−PATの会員が買いやすい呼び水を作ることが必要。例えば@番組編成を多様化させる、A対象レースを吟味して頭数を極力集める、B岩手競馬では芝コースがあるというメリットを活用する(レース体系においても臨戦過程で番組編成の工夫が必要になる)、C芝レースの価値を高める(賞金を上げるなど費用対効果を考える)等々
🚩JRAと岩手競馬の売り上げ比較は100倍、同じ競馬事業でも比較対象にならない格差がある。互いの役割分担を明確にせよ!JRAと岩手競馬はこれまでも良好な関係を築いてきたが、関係をさらに太くせよ。競馬を熟知しているプロパー職員の育が急務。岩手競馬からの提案力がこれからさらに必要となる。指示待ちではダメ。
🚩人材の育成は一朝一夕にはいかない。岩手には馬と親しむという貴重な県民性がある。馬事文化や馬との接点を子どもたちに触れさせる機会をつくること。特に岩手の情報発信力の強化は不可欠。

これらのご指摘だけでも大変ありがたいご示唆でありました。
今後機会を通じて議会側から積極的な提言活動をすることを会員皆で確認しました。今日の機会を決して無駄にすることなく今後とも議連としても研鑽に努めてまいります。