東京都知事選挙は小池百合子氏が当選確実。
前岩手県知事の増田寛也氏は力及ばずの結果となった。
今回の選挙は地方から見て、都会選挙の特異性をひしひしと感じた選挙であった。知名度の高さとマスコミ映像効果を巧みに利した小池氏のしたたかさは戦略上でも上を行っていた。
加えて結果論だが小池氏地元の豊島区や練馬区で圧倒的な優勢を保たれては、増田氏が小池氏を凌駕するのは極めて困難だったと言える。
増田氏は自民・公明以外の支持者からの支持が得られなかったことに尽きる。戦中でもつまらない締め付けや重鎮応援者の失言が足を引っ張った。これは自民都連のミスであり、その責任は重大である。
増田氏の具体的政策の内容は明快であったと思うが、負の報道に対する弁解に労力をかなり裂かれたのではなかったか。増田氏には残念がら首尾よく当選とはならなかったが、多くの都民の要請に応えて立候補した決断には大したものだと思う。敵前逃亡した某候補者とは天地の差がある。増田氏にはこれからもILCの実現や国と地方を取り持つ間で力を発揮する機会は十分にある。力を尽くしてほしい。
一方、野党共闘の候補者の中身の薄さには呆れてしまった。選挙戦に入ってから政策を出すというお粗末さ。有権者をあまりにも軽く見ていたのではないか。敗戦の責任は一体誰が取るのだろうか。
新都知事の小池氏からは具体的な政策が聞こえなかったが、当選となったからには日本の首都のリーダーとして精一杯努めてほしい。
2016年07月31日
2016年07月30日
イチロー3000本安打達成まであと2本
このブログでも私の好きなベースボールプレイヤー、イチローを取り上げてきたが、とうとうMLBキャリアだけで3000本安打達成が目前となってきた。今シーズンはチーム内で4番目の外野手という位置づけが明確にされて代打での起用が多く4月終了時点では今シーズンの達成は困難とも思われたが、抑圧された起用をバネにして数少ない先発起用時に結果を出してきた。今日まで打率が3割超えをこの時点で残すというのは誰が予想できたであろうか。それも御年42歳である。
今日は3番先発で結果を残せなかったが、守備では補殺をしっかり決めるなど42歳で走・攻・守のバランスが取れているプレーをできること自体が驚異的である。
3000本と一言で言ってもMLBの長い歴史の中で29人しか達成したことのない記録である。日本人がその仲間入りをするということ、加えて27歳からMLBキャリアをスタートしたこと、この経過から見ても大偉業である。
MLB3000本ジャストで選手キャリアを閉じることになってしまったロベルト・クレメンティ外野手もイチローと似た三拍子そろった伝説の名選手だった。その選手を抜く寸前まで来たというのも私自身感慨深いものがある。
イチローは50歳までプレーするつもりでいるらしいが、私も一年でも長くプレーすることを期待したい。
2016年07月28日
命の尊厳
神奈川県で起きた福祉施設の事件はとてもショックを受けました。
抵抗すら出来ない重度の障がい者の命を奪おうとする感覚、行動どちらも全く常識外です。
でも、こんな悲惨な事件は起こってしまった。
私はこの事件を単なる犯人の残忍性としてとどまらず、現社会の闇の部分が引き起こした要因をしっかり検証する必要があると思います。
弱者をいたわる心、命の尊厳、物質の豊かさと反比例するように現社会で薄れています。
学校教育では追いつかない部分もあるでしょう。ならば社会教育となりますが、いかんせん今の世の中は忙しい。しかし、この問題は今の大人が真剣になって真正面から取り組まないといけないと思います。
抵抗すら出来ない重度の障がい者の命を奪おうとする感覚、行動どちらも全く常識外です。
でも、こんな悲惨な事件は起こってしまった。
私はこの事件を単なる犯人の残忍性としてとどまらず、現社会の闇の部分が引き起こした要因をしっかり検証する必要があると思います。
弱者をいたわる心、命の尊厳、物質の豊かさと反比例するように現社会で薄れています。
学校教育では追いつかない部分もあるでしょう。ならば社会教育となりますが、いかんせん今の世の中は忙しい。しかし、この問題は今の大人が真剣になって真正面から取り組まないといけないと思います。
2016年07月26日
岩手競馬へ次の一手
JRA(日本中央競馬会)の橋田 満(はしだ みつる)調教師をお招きして、私が会長を務めている岩手騎馬振興議員クラブで、ご講演と意見交換を遠野市で行いました。
橋田先生は日本調教師会の会長という要職をも担われており、この度はお役目の用務もある中でご出席を頂きました。本当に心から感謝する次第です。
橋田先生は競馬ファンの間では鮮明に記憶に残っているサイレンススズカやダービー馬アドマイヤベガ、名牝と称されたアドマイヤグルーヴなどを管理されている名トレーナーであります。
橋田先生には「遠野馬の里」をご活用頂いているご縁があることからご来光を得たのですが、今回の調査研究会には、会長の私が橋田調教師を是非にとお招きし、競馬会全体の立場から見た岩手競馬の置かれている課題を大所高所の立場から伺いたいという強い希望を事務局側が応えてくれて実現しました。実現には特にも「遠野馬の里」の村上場長には大変にお世話を頂きました。心から感謝を申し上げます。
橋田様からは「遠野馬の里」」の利用状況や坂路馬場の特性、馬の里を活用する上でのメリットとデメリットについて分かりやすくお話を頂きましたが、今回は後段の岩手競馬とJRAの連携と今後の展望について貴重なご提言を頂きましたので、それらを記しておきたいと思います。
🚩岩手競馬が近年売り上げを伸ばしているのはJRAの電話投票I−PATを地方競馬に開放したのが大きく寄与している。岩手競馬も自力での発売額は低下している。この現象は他の地方競馬にも当てはまる。したがってこれからI−PATの争奪戦がはじまる。
🚩よって岩手競馬は他の地方競馬にはない差別化を図ることが必定。JRAのファンは馴染みの馬が出走している地方との交流競走は買いやすい。I−PATの会員が買いやすい呼び水を作ることが必要。例えば@番組編成を多様化させる、A対象レースを吟味して頭数を極力集める、B岩手競馬では芝コースがあるというメリットを活用する(レース体系においても臨戦過程で番組編成の工夫が必要になる)、C芝レースの価値を高める(賞金を上げるなど費用対効果を考える)等々
🚩JRAと岩手競馬の売り上げ比較は100倍、同じ競馬事業でも比較対象にならない格差がある。互いの役割分担を明確にせよ!JRAと岩手競馬はこれまでも良好な関係を築いてきたが、関係をさらに太くせよ。競馬を熟知しているプロパー職員の育が急務。岩手競馬からの提案力がこれからさらに必要となる。指示待ちではダメ。
🚩人材の育成は一朝一夕にはいかない。岩手には馬と親しむという貴重な県民性がある。馬事文化や馬との接点を子どもたちに触れさせる機会をつくること。特に岩手の情報発信力の強化は不可欠。
これらのご指摘だけでも大変ありがたいご示唆でありました。
今後機会を通じて議会側から積極的な提言活動をすることを会員皆で確認しました。今日の機会を決して無駄にすることなく今後とも議連としても研鑽に努めてまいります。
橋田先生は日本調教師会の会長という要職をも担われており、この度はお役目の用務もある中でご出席を頂きました。本当に心から感謝する次第です。
橋田先生は競馬ファンの間では鮮明に記憶に残っているサイレンススズカやダービー馬アドマイヤベガ、名牝と称されたアドマイヤグルーヴなどを管理されている名トレーナーであります。
橋田先生には「遠野馬の里」をご活用頂いているご縁があることからご来光を得たのですが、今回の調査研究会には、会長の私が橋田調教師を是非にとお招きし、競馬会全体の立場から見た岩手競馬の置かれている課題を大所高所の立場から伺いたいという強い希望を事務局側が応えてくれて実現しました。実現には特にも「遠野馬の里」の村上場長には大変にお世話を頂きました。心から感謝を申し上げます。
橋田様からは「遠野馬の里」」の利用状況や坂路馬場の特性、馬の里を活用する上でのメリットとデメリットについて分かりやすくお話を頂きましたが、今回は後段の岩手競馬とJRAの連携と今後の展望について貴重なご提言を頂きましたので、それらを記しておきたいと思います。
🚩岩手競馬が近年売り上げを伸ばしているのはJRAの電話投票I−PATを地方競馬に開放したのが大きく寄与している。岩手競馬も自力での発売額は低下している。この現象は他の地方競馬にも当てはまる。したがってこれからI−PATの争奪戦がはじまる。
🚩よって岩手競馬は他の地方競馬にはない差別化を図ることが必定。JRAのファンは馴染みの馬が出走している地方との交流競走は買いやすい。I−PATの会員が買いやすい呼び水を作ることが必要。例えば@番組編成を多様化させる、A対象レースを吟味して頭数を極力集める、B岩手競馬では芝コースがあるというメリットを活用する(レース体系においても臨戦過程で番組編成の工夫が必要になる)、C芝レースの価値を高める(賞金を上げるなど費用対効果を考える)等々
🚩JRAと岩手競馬の売り上げ比較は100倍、同じ競馬事業でも比較対象にならない格差がある。互いの役割分担を明確にせよ!JRAと岩手競馬はこれまでも良好な関係を築いてきたが、関係をさらに太くせよ。競馬を熟知しているプロパー職員の育が急務。岩手競馬からの提案力がこれからさらに必要となる。指示待ちではダメ。
🚩人材の育成は一朝一夕にはいかない。岩手には馬と親しむという貴重な県民性がある。馬事文化や馬との接点を子どもたちに触れさせる機会をつくること。特に岩手の情報発信力の強化は不可欠。
これらのご指摘だけでも大変ありがたいご示唆でありました。
今後機会を通じて議会側から積極的な提言活動をすることを会員皆で確認しました。今日の機会を決して無駄にすることなく今後とも議連としても研鑽に努めてまいります。
2016年07月25日
ラグビーワールドカップ釜石大会2019に向けて
5月の連休中に議会派遣で表題の成功に向けて英国への調査団が組織され、私も副団長として視察団に加わりました。詳細な報告書は近日中に完成予定ですが、私の所管と提言をこの場に掲載します。
所感と提言
調査団員 飯澤 匡
今回の英国視察目的はただ一つ。ラグビーワールドカップ2019釜石大会を成功させるためである。RWC2015イングランド大会を成功させた英国は、我が国同様四方を海に囲まれた地理的条件にあり、よって国民気質も歴史・文化を尊重する気風や新しいものを社会に比較的受け入れやすい点など相似している点が多い。過去の開催国の中でも英国は釜石大会開催成功の最も参考にする点が多いと以前から感じていた。
視察から得た課題を一言で言い表すならば、「レガシーの創出」であろう。
大会に向けた準備、成功から得られる自信。携わった人たちがその後の地域をつくる、地域資源を活かす貴重な人材になっていく。誇りと自信が人をもう一歩前に出していく。この財産は特に被災地の再建にも大いに寄与すると確信した。そのためには我が国の場合世界レベルの大会は行政主導で行ってきた成功事例をあえて見直し、民間活力を駆使した市民レベルで運営が可能になるような新たな展開を必要とすることも強く感じた。特にRWCの事務局と直接交渉出来る人材育成と配置は急務である。
釜石市で建設予定されている容量的に同レベルのスタジアムを有するグロスター市と岩手県ラグビー協会役員に続いて我々議員が友好の成果を得られたことは今後の展開に大いに役に立つことを確信した。特に大会運営面では参考になる事例を確認できたと思う。
チェルトナム市の公認キャンプ地は本県の自治体でも十分に実現可能であることを確認できた。国際大会キャンプ地ということで身構える必要はない。自分たちで出来ることを確実に足固めすれば県内の複数自治体がキャンプ地として適合する。但し、必要とされるホテル星4以上レベルのアコモデーションが確保できるのか要検討事項である。
ラグビーに対する愛と情熱は、ラグビー発祥の地である英国にも劣らないものを岩手県や釜石市でも持っている。弾力的な組織形成と人材育成と配置が成功の大きな鍵となろう。
所感と提言
調査団員 飯澤 匡
今回の英国視察目的はただ一つ。ラグビーワールドカップ2019釜石大会を成功させるためである。RWC2015イングランド大会を成功させた英国は、我が国同様四方を海に囲まれた地理的条件にあり、よって国民気質も歴史・文化を尊重する気風や新しいものを社会に比較的受け入れやすい点など相似している点が多い。過去の開催国の中でも英国は釜石大会開催成功の最も参考にする点が多いと以前から感じていた。
視察から得た課題を一言で言い表すならば、「レガシーの創出」であろう。
大会に向けた準備、成功から得られる自信。携わった人たちがその後の地域をつくる、地域資源を活かす貴重な人材になっていく。誇りと自信が人をもう一歩前に出していく。この財産は特に被災地の再建にも大いに寄与すると確信した。そのためには我が国の場合世界レベルの大会は行政主導で行ってきた成功事例をあえて見直し、民間活力を駆使した市民レベルで運営が可能になるような新たな展開を必要とすることも強く感じた。特にRWCの事務局と直接交渉出来る人材育成と配置は急務である。
釜石市で建設予定されている容量的に同レベルのスタジアムを有するグロスター市と岩手県ラグビー協会役員に続いて我々議員が友好の成果を得られたことは今後の展開に大いに役に立つことを確信した。特に大会運営面では参考になる事例を確認できたと思う。
チェルトナム市の公認キャンプ地は本県の自治体でも十分に実現可能であることを確認できた。国際大会キャンプ地ということで身構える必要はない。自分たちで出来ることを確実に足固めすれば県内の複数自治体がキャンプ地として適合する。但し、必要とされるホテル星4以上レベルのアコモデーションが確保できるのか要検討事項である。
ラグビーに対する愛と情熱は、ラグビー発祥の地である英国にも劣らないものを岩手県や釜石市でも持っている。弾力的な組織形成と人材育成と配置が成功の大きな鍵となろう。
2016年07月24日
東京都知事選挙
東京都の都知事選挙は選挙戦最後の日曜日が終わり、終盤戦へと突入です。
岩手県民にとっては岩手県前知事の増田寛也氏が立候補していることもあり、関心度が高くなっているようです。現に今日私は一関市内で二つの会合がありましたが、複数の方から戦況について尋ねられました。
都知事選挙は他の候補者の女性問題疑惑が週刊誌で選挙期間中に発行されるなど、さすが首都の首長選挙はマスコミベースの情報量が桁違いに大きいのに驚きです。
増田氏も例外でなく、岩手県知事時代の業績についてのマイナスイメージの露出はものすごいことになってます。増田県政時に批判的だった県議のコメントもネットで氾濫しています。自民・公明推薦ということもあって安倍政権に批判的な勢力から攻撃対象になっているのでしょうが、ここまでやるかと言うほど負のイメージ付をするのかと、正直恐ろしさを感じます。
あまりに増田氏に対して一方的な情報のみが先行しているので、増田県政12年間のうち8年間を議会側から私が見てきた中で、この際私がフォローできる分を紹介します。
1)内向きの役所体質に風穴を開けたこと
増田県政時代を知る県の職員は増田氏に対して評判が決してよろしくありません。しかし、裏を返せばそれだけ職員に目的意識を植え付けて成果主義を求めてきた結果とも言えます。岩手の人は世の動きに対して慎重で石橋を叩いて渡る傾向が強いのですが、分権社会を見据えた責任ある自治に対する増田氏の関心は高く、世の中の動きに敏感であれと自ら常に動きを見せていました。
2)情報公開に熱心だったこと
保守的な風土である岩手県にこの流れをつくりまた。このことは、議会も大いに触発されて政務活動費の情報公開に関しては当時全国でも先駆けて一円からの領収書添付を義務付けた画期的なものに仕上がりました。
3)自治を与る市町村長との連携を密に図ったこと
県要望を形式的に行うことを打破して知事自らが現地に赴く(道路等)要望会を設置するなど、地域の声を聴く姿勢は首長の信頼を間違いなく得ていました。県から市町村への上位下達がはこびっている現達増県政の姿勢とは真逆です。
知事は県役所のトップにおさまることに満足せず、様々な仕掛けを続けたのが増田県政といえます。その結果、職員の資質向上は大きく図られました。
もちろん増田県政の負の部分もあることは十分自分も認識していますが、改革派知事と呼ばれた名に恥じない行動をしてきたことは私は評価したいと思います。
岩手県民にとっては岩手県前知事の増田寛也氏が立候補していることもあり、関心度が高くなっているようです。現に今日私は一関市内で二つの会合がありましたが、複数の方から戦況について尋ねられました。
都知事選挙は他の候補者の女性問題疑惑が週刊誌で選挙期間中に発行されるなど、さすが首都の首長選挙はマスコミベースの情報量が桁違いに大きいのに驚きです。
増田氏も例外でなく、岩手県知事時代の業績についてのマイナスイメージの露出はものすごいことになってます。増田県政時に批判的だった県議のコメントもネットで氾濫しています。自民・公明推薦ということもあって安倍政権に批判的な勢力から攻撃対象になっているのでしょうが、ここまでやるかと言うほど負のイメージ付をするのかと、正直恐ろしさを感じます。
あまりに増田氏に対して一方的な情報のみが先行しているので、増田県政12年間のうち8年間を議会側から私が見てきた中で、この際私がフォローできる分を紹介します。
1)内向きの役所体質に風穴を開けたこと
増田県政時代を知る県の職員は増田氏に対して評判が決してよろしくありません。しかし、裏を返せばそれだけ職員に目的意識を植え付けて成果主義を求めてきた結果とも言えます。岩手の人は世の動きに対して慎重で石橋を叩いて渡る傾向が強いのですが、分権社会を見据えた責任ある自治に対する増田氏の関心は高く、世の中の動きに敏感であれと自ら常に動きを見せていました。
2)情報公開に熱心だったこと
保守的な風土である岩手県にこの流れをつくりまた。このことは、議会も大いに触発されて政務活動費の情報公開に関しては当時全国でも先駆けて一円からの領収書添付を義務付けた画期的なものに仕上がりました。
3)自治を与る市町村長との連携を密に図ったこと
県要望を形式的に行うことを打破して知事自らが現地に赴く(道路等)要望会を設置するなど、地域の声を聴く姿勢は首長の信頼を間違いなく得ていました。県から市町村への上位下達がはこびっている現達増県政の姿勢とは真逆です。
知事は県役所のトップにおさまることに満足せず、様々な仕掛けを続けたのが増田県政といえます。その結果、職員の資質向上は大きく図られました。
もちろん増田県政の負の部分もあることは十分自分も認識していますが、改革派知事と呼ばれた名に恥じない行動をしてきたことは私は評価したいと思います。
2016年07月23日
一関市から県への政策要望
例年行っている県への要望会。
市町村合併があって以来、要望の相手先は県南広域振興局が対応しています。
達増知事が初当選した年は前例にしたがって知事も出席しましたが(過去のこのブログをご参照ください。)
知事が出席したのは2年目までで、それも振興局に市町村を呼び寄せての要望会でした。
それ以降は現在のスタイル、すなわち当該自治体に県南振興局長以下が出向いて要望を受けるという形式です。この形式は6年余続いていることになります。
一関市の要望内容は年々要点を絞り、資料編も作成して内容は精度が上がっているにもかかわらず、要望を受ける側には工夫の跡が見えないのはどうしたものかと考えさせられました。
そもそも要望会を設置して市町村が県に要望するのは、単に要求を述べるだけにとどまらず、政策的課題を現場に近い人たちが互いに確認し実現に向けた道筋をつくることが期待されると私は思うのですが、県側は結局出来ない理由を述べてその場を早く終いにしようとする。こんな雰囲気では要望会の意味を成さないのではないかと思うのです。
「答えは現場にあり。」と達増知事は先の参議院選挙の応援演説で言ったようですが、このマンネリな要望会から知事は何の答えを知ろうとしているのか。私の理解の域を超えています。
こんなところにDIOジャパン問題等の発生する土壌が知らぬ間につくられているのではないでしょうか。
2016年07月08日
18年前の参議院選挙にて
椎名素夫先生が最後に出馬されたのが今から18年前の平成10年になります。
当時の私は新進党が分裂し、純化路線に進まざるを得なくなった自由党から公認として出馬要請されている最中でした。その頃に父の支持者から椎名さんの選挙をよく見ておいた方が良いとのアドバイスを受けて、地元で少しだけお手伝いをしました。
最終的に椎名素夫先生のお話する内容に触れ感銘を受け、自分の立ち位置を明確にすることが出来、翌年の統一地方選挙において無所属で県議として当選させて頂きました。当選後は椎名先生と思いを同じくする県議会会派「政和会」に入会することになり、椎名先生に直接お会いする機会も増え多くのご教示を頂戴しました。
椎名先生が熱心に運動を続けておられた参議院改革は、椎名先生が逝去された後はすっかり聞かれなくなりましたが、今選挙を通じてもう一度思い起こすために、偶然会社の机の引き出しに入れたままにしていた当時のニュースレター集が出てきましたので以下記しておきたいと思います。
◎参議院創設の経緯
終戦直後、GHQは憲法草案の中で、衆議院のみの一院制を提示しました。これに対して、日本側は「衆議院だけだと暴走する可能性があり、それをチェックする機関=参議院が必要だ」と主張し、二院制が敷かれることになりました。
◎参議院が最も存在感を示したとき
戦後間もなく、無所属の参議院議員が集まって、会派『緑風会』を結成しました。緑風会は「議論しても結論は出さず」が原則で、当然、党議拘束はありませんでした。本会議で録風会から二人の議員が登壇し、賛否両論の演説を行ったこともありました。
◎緑風会の衰退とともに参議院の存在感が薄れていった
無所属議員が勢力を誇った参議院に対して、衆議院は政党化が進んでいました。各政党は参議院を取り込もうとして、緑風会に対しても「入党」を迫りましたが、緑風会は断固として拒否しまし。しかし、左右社会党の統一、保守合同が行われた五五年体制以来、次第に政党化が進みました。解散のある衆議院は「常在戦場」であり、日常的に選挙準備を行っています。そういう衆議院の力を借りた方が選挙が楽になるという参議院議員が増えたことが最大の原因です。
◎政党化が進んで、参議院は衆議院のカーボンコピーになった
参議院議員が政党頼みの選挙を行うようになった結果、参議院は衆議院はの政党に頭が上がらなくなりました。衆議院を通過した法案を、政党の指示通りに機械的に成立させていくだけになってしまいました。衆議院と同じことを参議院でもやることになりました。同じことを二度もやるのは無駄として「参議院無用論」が言われるようになりました。
そして椎名先生はこう主張します。
なんでもプロセスが大事です。プロセスを無視していたら、仕組みをかえることができません。選挙のときから無所属を貫いていかないと「そうは言ってもなあ」ということになってしまいます。理想の旗をなくしてしまったら、参議院は完全に滅亡の道になってしまいます。参議院を改革するための芽を少しでも残しておきたいのです。
当時よりもより政党化が進み参議院は衆議院の「ねじれ」であることの不利益さまで公然と主張されるようになりました。もちろん政党が成熟し政党の地方支部にまで政策立案の機会があれば多少はその主張は正当化されるでしょうが、実際はどの政党も見渡しても政策形成プロセスは上位下達です。よって多くの政党所属の地方議員は自らの政策を有権者に語るよりも政局を重視した陣地争いの先兵に駆り出されることにエネルギーを割かれることになります。国政政党に属さない立場である私は、つとめて大義なくして流されてはいけないと思っています。
こうしてこの機会に参議院の存在を改めて考えるとき、参議院創設の経緯を鑑みなが本質を忘れてはならないと思い18年前の資料を引用しました。『緑風会』の復活は現実的には困難だとしても、せめてそのような参議院の独立意識を持った人を参議院に送り出したいものです。
以前にも書きましたが、ある野党党首が「オリーブの木構想」を打ち出しています。これを進めたイタリアで何が起きたかというと、過半数を維持するために少数政党の意向を無視することができず、国家元首がたらい回しされ、国の進むべき道を国民に示すことが出来なくなりました。羅針盤なき航海に出てしまった大失敗の事例をよく検証すべきです。したがってこのやり方は今の時勢に合致しているとは到底私は思えません。ましてや米国追従を止めろという政党とは私は外交政策における主義主張が完全に異なります。冒頭に書いた自由党の当時の政策は保守的傾向を認められましたが、その後政党の形を変節を経て、まさかこのような合意を得ようとは夢にも思わなかったというのが私の正直な感想です。この合意の行先がどこに着地するのか見通すことは極めて困難だと言わざるをえません。
当時の私は新進党が分裂し、純化路線に進まざるを得なくなった自由党から公認として出馬要請されている最中でした。その頃に父の支持者から椎名さんの選挙をよく見ておいた方が良いとのアドバイスを受けて、地元で少しだけお手伝いをしました。
最終的に椎名素夫先生のお話する内容に触れ感銘を受け、自分の立ち位置を明確にすることが出来、翌年の統一地方選挙において無所属で県議として当選させて頂きました。当選後は椎名先生と思いを同じくする県議会会派「政和会」に入会することになり、椎名先生に直接お会いする機会も増え多くのご教示を頂戴しました。
椎名先生が熱心に運動を続けておられた参議院改革は、椎名先生が逝去された後はすっかり聞かれなくなりましたが、今選挙を通じてもう一度思い起こすために、偶然会社の机の引き出しに入れたままにしていた当時のニュースレター集が出てきましたので以下記しておきたいと思います。
◎参議院創設の経緯
終戦直後、GHQは憲法草案の中で、衆議院のみの一院制を提示しました。これに対して、日本側は「衆議院だけだと暴走する可能性があり、それをチェックする機関=参議院が必要だ」と主張し、二院制が敷かれることになりました。
◎参議院が最も存在感を示したとき
戦後間もなく、無所属の参議院議員が集まって、会派『緑風会』を結成しました。緑風会は「議論しても結論は出さず」が原則で、当然、党議拘束はありませんでした。本会議で録風会から二人の議員が登壇し、賛否両論の演説を行ったこともありました。
◎緑風会の衰退とともに参議院の存在感が薄れていった
無所属議員が勢力を誇った参議院に対して、衆議院は政党化が進んでいました。各政党は参議院を取り込もうとして、緑風会に対しても「入党」を迫りましたが、緑風会は断固として拒否しまし。しかし、左右社会党の統一、保守合同が行われた五五年体制以来、次第に政党化が進みました。解散のある衆議院は「常在戦場」であり、日常的に選挙準備を行っています。そういう衆議院の力を借りた方が選挙が楽になるという参議院議員が増えたことが最大の原因です。
◎政党化が進んで、参議院は衆議院のカーボンコピーになった
参議院議員が政党頼みの選挙を行うようになった結果、参議院は衆議院はの政党に頭が上がらなくなりました。衆議院を通過した法案を、政党の指示通りに機械的に成立させていくだけになってしまいました。衆議院と同じことを参議院でもやることになりました。同じことを二度もやるのは無駄として「参議院無用論」が言われるようになりました。
そして椎名先生はこう主張します。
なんでもプロセスが大事です。プロセスを無視していたら、仕組みをかえることができません。選挙のときから無所属を貫いていかないと「そうは言ってもなあ」ということになってしまいます。理想の旗をなくしてしまったら、参議院は完全に滅亡の道になってしまいます。参議院を改革するための芽を少しでも残しておきたいのです。
当時よりもより政党化が進み参議院は衆議院の「ねじれ」であることの不利益さまで公然と主張されるようになりました。もちろん政党が成熟し政党の地方支部にまで政策立案の機会があれば多少はその主張は正当化されるでしょうが、実際はどの政党も見渡しても政策形成プロセスは上位下達です。よって多くの政党所属の地方議員は自らの政策を有権者に語るよりも政局を重視した陣地争いの先兵に駆り出されることにエネルギーを割かれることになります。国政政党に属さない立場である私は、つとめて大義なくして流されてはいけないと思っています。
こうしてこの機会に参議院の存在を改めて考えるとき、参議院創設の経緯を鑑みなが本質を忘れてはならないと思い18年前の資料を引用しました。『緑風会』の復活は現実的には困難だとしても、せめてそのような参議院の独立意識を持った人を参議院に送り出したいものです。
以前にも書きましたが、ある野党党首が「オリーブの木構想」を打ち出しています。これを進めたイタリアで何が起きたかというと、過半数を維持するために少数政党の意向を無視することができず、国家元首がたらい回しされ、国の進むべき道を国民に示すことが出来なくなりました。羅針盤なき航海に出てしまった大失敗の事例をよく検証すべきです。したがってこのやり方は今の時勢に合致しているとは到底私は思えません。ましてや米国追従を止めろという政党とは私は外交政策における主義主張が完全に異なります。冒頭に書いた自由党の当時の政策は保守的傾向を認められましたが、その後政党の形を変節を経て、まさかこのような合意を得ようとは夢にも思わなかったというのが私の正直な感想です。この合意の行先がどこに着地するのか見通すことは極めて困難だと言わざるをえません。
2016年07月07日
6月定例議会が閉会
昨日、6月定例議会が閉会しました。
参議院選挙と日程が丸かぶりで、落ち着かない雰囲気は確かにありました。地元紙には6月議会を振り返るとしていつも以上の辛口のコメントが載っていましたが、同紙の常任委員会でのやり取りの掲載は通常の定例議会の扱いと比べてかなり軽い扱いで、真剣に総務委員会に臨んで発言した私にとってははっきり申し上げて不満があります。
総務委員会では請願審査における意見を述べたほか、以下の3点について質問しました。
1)水門・陸閘工事の事業について
水門機械設備を中心とした県営建設工事が当初計画している工期から土木関連工事などの大幅な遅れにより工期延長を余儀なくされている状況がある。これについて岩手県ではどのような基準で工期を設定し発注及び契約をしているのか?また、長期にわたる工期延長に対してどうのように対応しているのか?
総務委員会での論点)契約に基づいた運用は県土整備部が行っているが(同趣旨の質問は県土整備委員である工藤勝博委員が会派を代表して質問している)入札担当を所管している総務部は県土整備部と連携して上記してした問題点に対して問題意識を持っているか?工期延長に伴う経費負担については財務を所管する総務部として基本的な考え方はどうか?すでに建設関連2団体が経費増問題に対して県に要望を行っているが対応されているのか?受注者は工期延長が無いものとして請け負っているが、工期延長の可能性がある場合は、それを入札前に明確に示す必要があるのではないか?
2)IGR(いわて銀河鉄道)の経営について
株主総会が終わり役員も選任された。社長はあれだけの客観的な醜聞が絶えないのになぜか続投。総務部に代わって経営統括部が設置された(県職OBが就任)がその役目は何か。本業である鉄道事業以外の事業展開について華々しい成果が上がっているように報道されていたが、取締役会では営業利益に関してどのような議論があったのか?新規に展開している第一種旅行業については利益が出ていないが数年後には黒字に転換する見込みと菊池社長が総務委員会の視察の折、答弁していたがその見込みはあるのか?社長の任期はいつまでか?営業利益が下がった要因と今後の対応策について県は把握しているか?
最後に、IGRの経営に対して多数の疑問の文書が寄せられている。今後もしっかりと監視していくから県も大株主として責任ある監視力を発揮するようにと厳しく注文をつけました。
3)政務秘書の設置について
空席となっている知事の政務秘書はいつ任命するのか?現状の政治環境で政務秘書は必要と考えるか?他県の状況はどうか?任命設置の根拠法は何か?
同僚議員に初めてIGRの経営状況に関するお手紙が来ました。その内容を見せてもらいましたが、初期の厳しい経営状況の頃に爪に火をともす如く経費節減で頑張ってきた歴代社長の実績が汚されるようで、とても情けなくやるせなさが伝わってきました。頑張って真面目に働いている社員のためにも私たち「いわて県民クラブ」は手を緩めることなく監視していきます。
参議院選挙と日程が丸かぶりで、落ち着かない雰囲気は確かにありました。地元紙には6月議会を振り返るとしていつも以上の辛口のコメントが載っていましたが、同紙の常任委員会でのやり取りの掲載は通常の定例議会の扱いと比べてかなり軽い扱いで、真剣に総務委員会に臨んで発言した私にとってははっきり申し上げて不満があります。
総務委員会では請願審査における意見を述べたほか、以下の3点について質問しました。
1)水門・陸閘工事の事業について
水門機械設備を中心とした県営建設工事が当初計画している工期から土木関連工事などの大幅な遅れにより工期延長を余儀なくされている状況がある。これについて岩手県ではどのような基準で工期を設定し発注及び契約をしているのか?また、長期にわたる工期延長に対してどうのように対応しているのか?
総務委員会での論点)契約に基づいた運用は県土整備部が行っているが(同趣旨の質問は県土整備委員である工藤勝博委員が会派を代表して質問している)入札担当を所管している総務部は県土整備部と連携して上記してした問題点に対して問題意識を持っているか?工期延長に伴う経費負担については財務を所管する総務部として基本的な考え方はどうか?すでに建設関連2団体が経費増問題に対して県に要望を行っているが対応されているのか?受注者は工期延長が無いものとして請け負っているが、工期延長の可能性がある場合は、それを入札前に明確に示す必要があるのではないか?
2)IGR(いわて銀河鉄道)の経営について
株主総会が終わり役員も選任された。社長はあれだけの客観的な醜聞が絶えないのになぜか続投。総務部に代わって経営統括部が設置された(県職OBが就任)がその役目は何か。本業である鉄道事業以外の事業展開について華々しい成果が上がっているように報道されていたが、取締役会では営業利益に関してどのような議論があったのか?新規に展開している第一種旅行業については利益が出ていないが数年後には黒字に転換する見込みと菊池社長が総務委員会の視察の折、答弁していたがその見込みはあるのか?社長の任期はいつまでか?営業利益が下がった要因と今後の対応策について県は把握しているか?
最後に、IGRの経営に対して多数の疑問の文書が寄せられている。今後もしっかりと監視していくから県も大株主として責任ある監視力を発揮するようにと厳しく注文をつけました。
3)政務秘書の設置について
空席となっている知事の政務秘書はいつ任命するのか?現状の政治環境で政務秘書は必要と考えるか?他県の状況はどうか?任命設置の根拠法は何か?
同僚議員に初めてIGRの経営状況に関するお手紙が来ました。その内容を見せてもらいましたが、初期の厳しい経営状況の頃に爪に火をともす如く経費節減で頑張ってきた歴代社長の実績が汚されるようで、とても情けなくやるせなさが伝わってきました。頑張って真面目に働いている社員のためにも私たち「いわて県民クラブ」は手を緩めることなく監視していきます。
2016年07月01日
唖然・・・そして涙
事前に告知をしておりました「いわて県民クラブ」では6月定例会で唯一の一般質問登壇者、佐々木努議員が二人目で登壇しました。
佐々木努議員は、今回も一問一答方式を採用し、達増知事はじめ県当局に対して、現状課題の解決策だけでなく将来を見据えて自らの提案を含めての堂々の質問でした。
特にもライフワークとする人口減少問題に真正面から立ち向かい、その問題解決策に具体的に切り込み、結婚支援策、女性が働きやすい社会環境整備について中身の濃い質問をされました。
また、DIOジャパン問題が最終コーナーを迎え、花巻・奥州・一関の3市がやむなく6月議会に補助金返還に応じたことに対する県の反省点はないのかの問いに、達増知事は会計検査院の指摘に基づいて返還に至ったものと考えるという3市が苦渋の決断をした3市の経過に思いやる言葉もありませんでした。さらに努議員が、では知事は一体誰に対して謝罪の言葉を言ったのかの問いには思いっきりスルーを決め込み、県がDIO社を推奨した責任については一切言及せず。明らかに以前より後退した答弁内容でした。
このやり取りについては当該市の担当職員も見ているわけで、達増知事の冷血極まる答弁を実際に聞いたらどれほどやりきれない思いをするのか想像するに余りあります。
野党共闘の参議院候補に積極的に応援している理由については、「人物本位」ときっぱり答弁し、政策的な意義や本県が抱える重要課題解決に対する影響については詳細に言及なし。でありました。
達増知事のいう県民党は極めて独善的で幅の狭いもので、自分と政治的な価値観を異とするものには耳を貸さない、この姿勢にはいつもながら呆れてしまいます。県民の利益とは何か、それを引き出すために県のトップリーダーとして最大限の力を尽くす、それが知事の仕事ではないかと私は信じて疑わないのですが、達増知事に何度問うても選挙で勝てばそれが県民の意思という短絡的な考え方には、他者を思いやる寛容さなど無縁のように感じます。何とも情けない仕儀です。
しかし、現実は寂しく絶望的であっても誰かが足らざるところを指摘し続けなければならないと私は考えています。二元代表制の一翼を担う議会が、執行者の権力に膝間づくようでは、議会としての役目を放棄したことになりますし、第一に我々を選んでくれた有権者に申し訳が立ちません。
佐々木努議員が粘り強く提唱した結婚支援センターは「I-サポ」という形で実現しました。今後も県民の声を掬い上げ、粘り強く提案し、足らざるところは厳しく指摘する、そういう政策集団を目指してこれからも「いわて県民クラブ」は頑張っていきたいと思います。
佐々木努議員は、今回も一問一答方式を採用し、達増知事はじめ県当局に対して、現状課題の解決策だけでなく将来を見据えて自らの提案を含めての堂々の質問でした。
特にもライフワークとする人口減少問題に真正面から立ち向かい、その問題解決策に具体的に切り込み、結婚支援策、女性が働きやすい社会環境整備について中身の濃い質問をされました。
また、DIOジャパン問題が最終コーナーを迎え、花巻・奥州・一関の3市がやむなく6月議会に補助金返還に応じたことに対する県の反省点はないのかの問いに、達増知事は会計検査院の指摘に基づいて返還に至ったものと考えるという3市が苦渋の決断をした3市の経過に思いやる言葉もありませんでした。さらに努議員が、では知事は一体誰に対して謝罪の言葉を言ったのかの問いには思いっきりスルーを決め込み、県がDIO社を推奨した責任については一切言及せず。明らかに以前より後退した答弁内容でした。
このやり取りについては当該市の担当職員も見ているわけで、達増知事の冷血極まる答弁を実際に聞いたらどれほどやりきれない思いをするのか想像するに余りあります。
野党共闘の参議院候補に積極的に応援している理由については、「人物本位」ときっぱり答弁し、政策的な意義や本県が抱える重要課題解決に対する影響については詳細に言及なし。でありました。
達増知事のいう県民党は極めて独善的で幅の狭いもので、自分と政治的な価値観を異とするものには耳を貸さない、この姿勢にはいつもながら呆れてしまいます。県民の利益とは何か、それを引き出すために県のトップリーダーとして最大限の力を尽くす、それが知事の仕事ではないかと私は信じて疑わないのですが、達増知事に何度問うても選挙で勝てばそれが県民の意思という短絡的な考え方には、他者を思いやる寛容さなど無縁のように感じます。何とも情けない仕儀です。
しかし、現実は寂しく絶望的であっても誰かが足らざるところを指摘し続けなければならないと私は考えています。二元代表制の一翼を担う議会が、執行者の権力に膝間づくようでは、議会としての役目を放棄したことになりますし、第一に我々を選んでくれた有権者に申し訳が立ちません。
佐々木努議員が粘り強く提唱した結婚支援センターは「I-サポ」という形で実現しました。今後も県民の声を掬い上げ、粘り強く提案し、足らざるところは厳しく指摘する、そういう政策集団を目指してこれからも「いわて県民クラブ」は頑張っていきたいと思います。