誰だって失敗したことを批判されたくない。
ましてや自分が当事者でなかったらなおさらだ。
一生懸命やっても失敗することは、よくあることだ。
ただし他者に迷惑をかけたら、責任を待つ人は責任を負わなければならない。
それが社会の常識であり、努めであると私は思う。とりわけ組織と組織の間に起こったのであれば、組織が社会を成立させている責任上、ことさらその責任は重い。
私たちが3年越しで問題追及してきたDIOジャパン問題。
会計検査院の調査も終わり、補助金返還という最終コーナーにさしかかっている。
県が過去に例にない形で主導した事業であることは明白で、やっと知事も認め、県民に陳謝した。
ところが、昨日の商工労働観光部の審査で、部長は通常ベースの企業誘致活動であったとし事実を認めない。
全国と同じ条件で行ったので返還するのは当たり前と言わんばかりの答弁。
「他の4市町は返還を認めましたよ。認めない3市の方がおかしいですね。」私にはそう聞こえた。
これでは返還を認めない3市はたまらない。
地方分権改革で県と市町村は水平関係であるとし、互いに協調し地域発展を進める と謳ったはずだがここ数年で本県の県と市町村の関係は上位下達の旧態然とした関係になった感がある。
県のDIOジャパンの後始末の仕方はそれを象徴しているように見える。
達増知事の唱えるオール岩手の掛け声がやけに虚しい。
「またぞろ飯澤議員は嫌味な責任追及質問ですか? いいかげん負の問題は片づけて次に進みましょうよ。」
という声にならない声が最近聞こえなくもないが、私は絶対に流されない。
県の経過措置に納得できない自治体がそこにあるのに目を瞑って止めることなどできない。
県が優位な立場を利用する。こんなやり方がまかり通るのは私はまったく納得できない。反省すべきは反省し、うまくいかなかったら原因を紐解き、次回の機会に活かす、銘々に徹底させる。よどんだ空気は入れ替え出来るときに一掃しなければ、またぞろ同じ問題は出現し、繰り返される。組織は常に鍛錬しておかないと巣食った闇は深くなる。その結果だんだんに悪い情報は下から上に上げなくなる。悪循環のスパイラルだ。
気付いた誰かがこれを指摘し続けなければと私は思う。絶対に見過ごしてはいけない。
あとがき:眠れない夜に書いたので、後刻文章を手直ししました。乱筆御免。