2016年01月16日

痛ましい事故に悲しみ深く



連日報道されているバスの横転事故。
この事故でお亡くなりになられた方には心から心からご冥福をお祈りいたします。また、負傷された方には一日も早いご回復を願っております。

事故の原因究明はこれからの調査で明らかになり、事故起因者の責任が問われることになる。もちろん運行の管理監督は言うまでもなく会社側にある。しかし社会的な制裁を受けたところで犠牲になった命の代償は何の償いをもっても効かない。

ここでは旅客輸送の安全確保のために第二種免許というものが存在する意味や現在の運転手不足から起因する問題点について記してみたい。

学科・技能ともに第一種免許に比べ、旅客の生命を預かり、公共の保安を担う意味において、特に技能試験における合格点(80点以上[6])をはじめ、採点内容の基準などが非常に厳しくなっている。(ウィキペディアより抜粋)


よって二種免許を保持している運転手は一般の大型免許を有している運転手よりかなり少ない。

以前、中国籍のドライバーが高速道路から落下した重大な死亡事故があった。あの事故を期に指導監督官庁は加熱した運賃ダンピングが事故を発生した原因としてバス業界では運賃適正化が指導され、貸切バスは運賃水準がかなり改善したと聞く。しかし、またしてもバスで大事故が発生した。

一方、トラック運輸業界では過去に酒気帯び運転による追突炎上事故という事故が発生来、営業認可を受けた会社(いわゆる緑ナンバー)アルコールチェックの義務づけ、始業や終業点呼、連続運転時間の管理が厳格に指導されている。

今回の事故の運転手は過去にダンプの運転を主に仕事をされた方と報道されている。私が問題視するのは彼がバス会社の契約社員という身分という事実だ。契約社員の身分は正社員同様の安全教育が施されているのか、一般常識で考えると極めて疑問だ。運行管理者との信頼関係もどこまで築けれるのかも疑わしい。最近は外国からの観光客が増加してバス業界は活気を呈しているが、その需要に運転手の数が足りない。そういう事情もあって契約社員という雇用形態も監督官庁は認めていると視察するが、これで人命を落としては本末転倒ではないか。

安全を確保するのは、運輸業界のみならずどの業界でも不可欠であるが、雇用形態が不安定な非正規雇用があらゆる業界に拡大していけば間違いなく危険性は増していく。一方では締め付け、一方では管理が行き届かない契約形態を許しているこの矛盾を正す法整備が必要ではないのか。この事故を教訓にぜひとも本質的な原因究明がされ、マスコミも国民にその実態を明らかにすることを切に望むものである。
posted by 飯沢ただし at 19:29| 岩手 ☁| Comment(0) | My Opinion 【意見を申す】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする