2014年12月22日

報恩感謝の心

昨日録画していたテレビ番組

「BS1スペシャル 時代をプロデュースした者たち
 第1回「大リーグを超えろ V9巨人・川上哲治監督」
を見た。

川上哲治x.jpg


実に興味深い内容であった。
川上氏の勝負に対するあくなき執念と探究心だけでなく、野球界と社会の接点を常に意識し行動されたリーダーとしての振る舞いに触れて、川上哲治という人物の深さに舌を巻いた。

「ドジャースの戦法」をバイブルとし、野球をチームプレーで動かす近代日本野球の基礎を築いたといってもいい。ただ真似するだけではなく、応用し、改良していった。それもプレーヤーの意識を高めながら。
その過程は、さながら日本車の品質が世界に認められていく道筋と極めて酷似していた。

昭和47年の阪急との日本シリーズ第4戦、9回裏のピンチを守りきった回想シーンは私にとって圧巻だった。マウンドに集まった選手が相手監督の心理を読み、守備の最善の対策を講じる。キャッチャーの森が口火を切り、黒江と土井が分析をして策を提案する。何とスーパースター王や長島ではなく、脇役の黒江や土井が自信を持って提案の口火を切る、そこにV9を達成したチームの成熟した形があった。

トレーニングコーチや作戦参謀の画期的な導入。いいと思ったことは迷わず実行する。
番組では紹介されなかったが、春季キャンプで音楽を流すのを最初に行ったのも川上監督だと聞く。

また、野球選手を野球界に閉じ込めず、絶えず社会との接点を模索する。ファンあっての職業野球が存続していること、すなわち報恩感謝の心を持ってプレーすることを自ら毎日のミーティングで説いたという。それだけでなく、折々に実業界とトップと選手の食事会まで設定する徹底ぶり。

別の番組で星野仙一が川上氏に「ONをはじめ、あれほどの戦力があれば、監督が何をしなくても勝つのは当たり前」と言ったときに川上氏が「星野君が監督なら4か5連覇はしただろうが、9連覇は私だから可能だった。」と自信を持って話をされたと星野氏が言ったのを記憶しているが、その通りだろう。
9連覇の偉業はリーダーが常に課題を持ち、分析をし、改良を加えていった過程があってこそであろう。

番組の最後に野村克也氏が「リーダーの素質以上の組織は生まれない。まさに川上巨人はその典型。」とコメントしていたが、この言葉こそ金言であると納得すると同時に、自分への戒めとしたいものだ。

posted by 飯沢ただし at 00:34| 岩手 ☁| Comment(0) | My Boom【密かなマイブーム】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする