にわかに解散となり、史上3度目の師走選挙となった衆議院選挙が終わりました。
県内の結果は小選挙区は前回と同じ顔ぶれとなり、小選挙区で涙をのんで比例で救済された議員は自民党のみ3名。2区の畑代議士は議席を失い、県内選出の衆議院議員は改選前から1名減の7名となりました。
以前から現行小選挙区制度下における選挙制度の課題認識を持っていましたが、今回の選挙もそれらの課題を痛感することとなりました。
私の住んでいる3区の一関管内は国政選挙が行われているのかと思うほど静かで、なおかつ
期待される政策論争される場面もなく、有権者の戸惑いはかつてないものがあったと思われます。
「誰を書いていいかわからない。」「誰を書いたらいいですか?」との問いが私にも数多くありました。
結局は有権者の多くは信任投票的な形で岩手3区の場合は前小選挙区選出候補を選択することになったと推察されます。
所属する党の施策をなぞるだけでなく、政治家個人がどのような思いと認識を持って議会活動、政治活動をしようとするのかを知ることも選ぶ側からすれば重要なファクターであるわけで、せっかくSNS等ネットを利用した情報発信の仕方もあるわけですから、それを利用しないというのは私から言わせると準備不足だけで済まされる問題ではないと思います。どうせ比例で救われるという候補者にも支援者にも保険措置があるが故にそこまでしなくてもなどという考えが万が一あったとすれば大きな間違いです。
また、多くの有権者から惜敗率が70%にも満たない候補者が、小選挙区で敗れて重複立候補で比例で救済されるのは腑に落ちないとの指摘があります。制度は制度として存在し、ルールに沿って適正に処理されているわけですから問題はない訳ですが、選挙の本質である有権者に政策を訴え比較検討し、当落の白黒つけるというという観点に立てば、釈然としないのも当然と考えます。
政権交代を可能にする小選挙区制度ということで現行制度が誕生をみて、民主党政権の誕生、自民党の政権奪回が実際に起きたのですが、かつて同じ党の候補者であっても、常に切磋琢磨をしてしのぎを削った中選挙区制度の方が有権者との接点が多かった、つまりは政治への親近感や政治家への信頼感があったとも言えると私は思うところがあり、小選挙区制度がメリットが多いとは一概に言えません。
一票の格差の問題はいつも問題になっていますが、現行の小選挙区制度は都会偏重の政策を生みだすもとにもつながっている傾向ありと私は見ていて(選挙区エリアが狭いことが候補者の思考自体も広がりが期待しにくい(もちろん例外もある))この際、日本をリードする人材育成の観点からも現行制度の検証をすべきだと思っております。
最後に一言。
「政務官の仕事に没頭して、選挙の準備ができなかった。明日からさっそく選挙運動。」という某代議士のコメントを耳にして、私の中で昭和の選挙の王様であった衆議院選挙がここまで貶められたかと政治家の質の低下を嘆くばかりです。
posted by 飯沢ただし at 11:32| 岩手 ☀|
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