2014年10月31日

再生を誓う 大東のしいたけ産地

この記事を書くのを今まで憚っていた。
余りに理不尽な放射能汚染の影響に、私自身がすくんでいたのも否定できない。
わが故郷、大東町は2001年まで県内の市町村品評会30連覇という輝かしい歴史がある。山の恵みを生かし、生産体制も軌道に乗り販売も消費者との信頼も得てマーケットが開けてきた矢先の事故であった。

確かに私は議会のあらゆる場面を通じて、原発事故後の対応はしてきたつもりであるが、東電からの一時的な補償はされたものの、いまだに経営再開のめどは立たないのが現実である。露地栽培の原木しいたけはまだ出荷制限が解けない。何より悲劇的なのは生産者の70%以上が再開を断念しつつあるということだ。

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先日、東日本大震災津波復興特別委員会の現地視察で大東町曽慶の岩渕謙一さんのホダ場の除染状況を視察させて頂いた。謙一さんは奥様とともに自宅の裏山を中心に露地ホダ場でしいたけ栽培を経営している地域のリーダーである。

除染の状況を具体的にお聞きした。森林組合の手伝いをもらったとしても大変な作業である。
落葉層をフレコンバッグに入れる作業が完了したものの、未だに移動搬出先が決まっていない。こうしている間にもフレコンバッグはサレて搬出も困難になっていく。

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県も市も除染対策や生産再開に向けて、考えられる援助策を講ずる努力はしていると私は思う。
しかし、もっと深刻なのは風評被害からくる価格の急落。評価の高かった岩手産は往時の3分の1の評価である。
謙一さん曰く、「中国産が日本に大量に攻めて来た時より深刻な状況だ。」
この問題に関しては、平野参議院議員にも時間をとってもらって生産者との意見交換会もしてもらったが、一朝一夕に解決できる問題ではない。

厳しい状況であることはその通りだが、謙一さんのように実直に取り組みを続けたいと思う生産者のために私のできる全力で好転出来うる環境を整備をする努力を今後も続けたい。この問題は大東地域だけにとどまらない岩手全体に関わる問題である。大量に保管されているしいたけやホダ木の処理策もしっかりと道筋をつけなければならない。ただ、全体像を本質的にレビューすることも大事で国が事故後に基準値として決めた100bq/kg が本当に正しい判断であったかどうか客観的に評価する作業も必要ではないのだろうか。すべきことは山ほどある。
posted by 飯沢ただし at 01:37| 岩手 | Comment(0) | My Inspection 【視察日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月27日

混迷深まるDIO問題

私が、DIO社の問題を最初に取り上げたのは2月定例会の商工文教委員会(2014年3月20日)が最初でした。

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この問題を取り上げたきっかけは知人からのメールです。
あまりの現場の管理の酷さと経費の使い方の乱脈ぶりは目に余る。という内容でした。
業務以外の仕事をさせられている。雇い止めの状況があるとの報告も後日頂きました。

常任委員会ではその実態の把握を質し、新年度に向けて早急なる中間検査を県が行うべきだ!と要望しました。達増知事がDIO社の広告塔の片棒を担いでいることも指摘をしました。

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その後、県が行った検査は、平時のやり方、すなわち通常のチェックリストに従う検査のみを行い、私の問題とした部分まで踏み込んで検査を行うことはしなかったことが判明します。

4月の閉会中の常任委員会、6月定例会本会議(同僚の及川議員)、6月定例会常任委員会、8月の閉会中の常任委員会、9月の閉会中の常任委員会、そして9月定例会と数回にわたり問題点を指摘しましたが、何故か県当局は本気で問題解決に走らなかった。その証拠が、DIO社に県の部長以下が本社を訪問し、業務の再開を申し入れはしましたが、事業期間で上げた利益の額や給料の未払いの実態額を聞くこともしなかった。秋田県はしっかりと数値を把握をしたのに。

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秋田県の対応は前日にご報告したとおりです。知事以下県組織全体で問題の本質をとらえています。

DIO問題に関しては早くから知事のトップセールス(何と公募前にDIO社を訪問)が実施されるなど、不自然な事象が多すぎます。

今回の審査に至る過程や審査においても執行部内部の認識の不徹底が目立ち審査に足る審査になりませんでした。結局、決算特別委員会は3年連続、継続審査となりました。12月議会でも再び審議されることになります。

県内の自治体にも迷惑がかかったこの問題、県の政策運営の在り方や知事のトップマネージメントに関わる問題になっているのにもかかわらず、最終日に行われた知事の記者会見では「行政と議会が協力して問題の解決を図りたい。」とんでもない当事者意識に欠けるコメントが飛び出しました。

DIO問題はこれまで県政で問題となった事案の集合体ではないかと議員間で話題になりました。
・県が前のめりにドライブをかけて失敗に及んだ白光問題
・県が態度を一転させて認めた「御蔵の湯」から問題を拡大させた大雪りばぁねっと問題
・県が問題解決を先延ばしにしたDIO問題(最初から前のめりになっていた疑惑もある)

白光 × 大雪 = DIO

失った税金の額もこの算式でほぼ一致します。

最も問題なのは起こった事案の反省がなされていないことにあります。
posted by 飯沢ただし at 23:52| 岩手 ☁| Comment(0) | My Opinion 【意見を申す】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月26日

素直に事実を認めて反省することが改善の第一歩

10月17日の投稿で書いたように今回の決算特別委員会で懸案となった最大の案件は「DIOジャパン問題」となりました。

緊急雇用創出事業・・・国のメニューの隙だらけなことをDIOジャパンは最大限に利用して無計画に事業を拡大展開しました。これが不幸にも被災地本県で行われ、結果失敗に終わりました。
当初430人を雇用する計画も達成率は32%にとどまりました。あまつさえ事業期間を越えたら雇止め、給料の未払い、たった一年でリース物件の無償譲渡が行われた事実がありました。

議会側はその他に1年こっきりのこの緊急雇用対策が継続的な雇用に結び付けられるのかを事業全体をオーガナイズする県が冷静に判断できていたのか。中間検査で雇用現場で起こっている中身を是正することができなかったか。これらの問題についても厳しい質疑が飛び交いました。

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それでも、県側の答弁は
「事業そのものについては問題がなかった。」
私は一般質問でも達増知事に「県民に対して説明責任があるはずだ」と迫りましたが、答弁では全く触れることはありませんでした。


また、県の答弁は「事業主体は市町であり、県は事業を繋いだに過ぎない。」

こんな答弁を市町の担当者が直に聞いたらどういう思いを持つでしょうか。

私はこんな無責任なことを絶対に許すことは出来ません。


DIOジャパン問題は全国的に社会問題となっており、岩手県はその中で最大の被害県です。
秋田県の佐竹知事は7月の記者会見で「TDKの撤退などで県は雇用問題で焦っていた。結果、県民にご迷惑をかけて大変申し訳ない」と陳謝しました。

事業が失敗し、結果苦しんでいる県民がいる。

なぜ、本県の知事はそのような行動をとれないのか。謝るのが怖いのか!情けない!

山田町の大雪りばぁねっと問題と同様、県の責任回避が目立ちます。反省なくして防止策なし。問題を本質的に解決しない限り、延々と問題を先送りするだけで、さらには必ず別の問題が起こります。問題が雪だるま式に膨れ上がり身動きが取れなくなってしまいます。

何よりトップマネージメントが必要な時期なのに陣頭指揮に立つ姿勢を見せない知事には、問題解決能力がないと言われても仕方ないでしょう。足元が揺らいでいるのに呑気にバラエティ番組に出演とは?どうなんでしょうか?
posted by 飯沢ただし at 23:54| 岩手 ☀| Comment(0) | My Opinion 【意見を申す】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月20日

ブログ通算1000記事となりました!

完全な自分ネタなのですが、このシーサーブログを2006年8月に開設以来、
私が投稿した記事が昨日の記事で1000件目となりました!
2007年の9月からは毎月最低10件の投稿も継続中です。

ブログを見ているのは県の執行部とマスコミが主で、質問の傾向と対策を練っているとの影の声もチラホラと聞こえてきますが、そんなことはどうでもよろし。
読んでいただいているすべての方に感謝を申し上げます。
これからも自分のペースで、時にはビシバシと時にはユル〜く綴ってまいります。

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↑こんな調子で深夜にリラックスして書くことが多いでしょうか。

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↑酔っぱらって帰宅するとこんなことになってしまいます。愛犬の目が冷たいデスネ。
こういう日はブログはお休みです。

これからもどうぞよろしくご愛顧のほどをお願い致します。

それからお詫びです。
今年の1月からコメント投稿が調子が悪いのに気付かず、自動的に投稿にならない方がたくさんおられました。返信もせず大変無調法を致しました。心からお詫び申し上げます。
posted by 飯沢ただし at 00:19| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月19日

匠の祭典

両磐職業訓練センターでこの時期に行われる「匠の祭典」
今年も行ってきました。26回目になるそうですが、年々認知度が上がり、多くのお客様が集まる祭りとなりました。訓練生や市民講座の受講生の発表会ですが、各界の匠の熟練の技が見ることが出来るイベントもあります。特に現地での即売会が好評です。19日(日)もやってますのでぜひお運び下さい。

こちらの職業訓練センターは開設当時から故牧野孝雄理事長さんが特段の情熱を傾けられ、職業訓練と地域との交流を図られ、その精神は今でも受け継がれています。

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今年はモンゴル特別展があり、滝沢市からお出でになった会社の方が物販をしておりました。岩手大学1年生の留学生がお手伝いに来ていて、聞くと彼は力士の逸ノ城とお友達だそうです。ラグビーに興味があるそうで、すぐにでもやった方が良いとアドバイスをしておきました。

来年も楽しみにしております。
posted by 飯沢ただし at 00:09| 岩手 ☀| Comment(0) | The Events  【各種催物】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月18日

騙されただけでは済まされないぞ!



「緊急雇用だから基本1年ですよね」って よくもまぁ白々しい。
地域に根差したコンシェルジェ企業になるのが目標といってましたが。

この言葉は「一年で政府からお金を頂く契約ですから、何か?」
とも読める。DIOジャパンの自転車操業の資金繰りに利用されただけだったのか!

こういう人に一度会ったら大体どんな人か雰囲気で判りそうなものだが、進出を自治体に紹介した県は調査不足、認識の甘さ、脇が甘かったとしか言いようがない。

大雪りばぁねっとに続き被災地を食い物にしただけの結果事実だけでは絶対に済ませれません。
posted by 飯沢ただし at 00:34| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月17日

決算特別委員会が始まる。

だいぶ更新が滞りましたが、平成25年度の決算を審議す決算特別委員会が今週の14日から始まりました。
会派を代表しての総括質疑に続き、すでに部局別審査に入っています。

私は一般質問で県政の重要&積み残し3大課題である@JR山田線の再開ADIOジャパン問題B大雪りばぁねっと問題について知事に直接質しましたので、部局別審査ではフォローアップする形で質問する姿勢でおります。

最大のヤマ場は来週の20日に行われる商工労働観光部の「DIOジャパン問題」についての集中審議になるでしょう。県の緊急雇用創出事業に対する構えが問われることになります。私は常任委員会で初めて取り上げてこれまでこの問題を追及してきましたが、どうやら最終コーナーが近づいてきた感があります。決算全体の認定か不認定かに関わる案件でもありますので、これまでの議論を踏まえてしっかりと準備をするつもりです。
posted by 飯沢ただし at 23:54| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月07日

一般質問〜台風通過のさなか〜君は何を感じたか!

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ちょうど台風18号が本県に最接近する頃に私の番が回ってきました。予想はしていたものの知事との議論は90%以上噛み合わず、徒労感のみが残りました。たしかに質問の手法としては相手の失策を突きまくりでエゲツなかったかもしれませんが、まるっきり明後日の内容を答弁されると気持ちが萎えるというよりも、がっかりしました。

県の最高行政執行者ならば130万県民を牽引しているという責任感と度量を見せて欲しかった。

「知事三選出馬宣言!・・・・でもよく考えたら止めました。検討です。」という
マスコミの方々には大喜びの答弁が出ましたが(ぬかで終わりましたが)
私にとってはどうでもいいおまけがつきました。

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答弁で前向きなものがあったのは千厩高校のグランド拡張に関して、来年度予算確保に向けて検討するといったことでしょうか。

同僚議員からは来週の決算特別委員会の質疑にいいヒントを与えてもらった言われたのが救いです。

今日はこれから風呂に入って寝ます。
posted by 飯沢ただし at 00:22| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月06日

本日、一般質問に登壇!

本日の本会議で一般質問2人目で登壇します。

時間は14時過ぎくらいになるでしょうか。ここ2年間は本会議での質問は代表質問でしたので再質問もできませんでしたが、今回は一問一答のバリバリ臨場感たっぷりの質問になります。

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【写真は2013年2月議会の代表質問】


質問項目は以下の通り
1 知事の2期8年間における客観的評価と課題について
2 ILC実現に向けての取組みについて
3 国道343号の整備促進と新笹ノ田トンネル建設について
4 県立千厩高等学校の環境整備について


1の質問は一問一答で県の重要課題について知事に質していきます。
3と4は地元課題でもあり、ここ数年私が力を入れてきた課題でありますので、今任期の集大成という意味も含めて質問します。特に3はこのブログでも紹介してきたように市をはじめ一関市や陸前高田市、大船渡市の各経済団体の後押しで地域の方々から約68,000にも及ぶ新トンネル建設に賛意を示す署名が集まったという背景がありますので、力を込めて行いたいと思います。

posted by 飯沢ただし at 00:19| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月05日

社会福祉法人「ふじの実会」30周年

昨日、一関市藤沢町の「ふじの実会」が30周年を迎え、記念式典と祝賀会が開催されました。

今は市議となっている沼倉氏(当時藤沢町役場職員)から30年前に東磐井郡の手をつなぐ親の会から施設設置の要望が出され、どの自治体も賛意は示すものの、いざ次の段となると積極的に手を上げる自治体はなかったと聞きました。障がい者福祉という概念がまだ社会に十分に浸透する時代、その中で実際に行動を起こしたのが当時の藤沢町だったのです。

いまでは、施設の中核の「ふじの実学園」の他、知的障害の高齢者を対象とした「第二ふじの実学園」や授産施設の「ワークジョイふじの実」「グループホーム」などサービスの量も質も拡大し、地域のニーズに応えています。

私も15年間、各種行事等で「ふじの実会」の事業、活動を見たり、時には施設を訪問し要望等をお聞きしてきましたので、この節目の時を迎えて感慨を覚えます。

法人運営に積極的な開かれた福祉を実践し、藤沢全域の地域43自治会から評議員制度の導入や後援会を組織し(現在2000名以上の会員)運営体制を厚く強化してきた。体制だけでなく地域で支える福祉というものを地域全体に浸透せしめた運動ともいえる活動は30年の歴史で燦然と輝くものだと私は思う。

藤沢町時代の佐藤守町長のリーダーシップによるものはもちろん大きいが、藤沢地域全体で「ふじの実」を支えるといった気風を醸成したのはまさしく地域の人たちの力である。

30年という節目を迎え、これからも決して平たんな道のりではないと思うが、この30年の足跡を振り返りながらこれからも他の地区のモデルとなる法人になることを期待します。


との意を私も式典の祝辞で述べました。

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祝賀会の最後を飾った各施設の利用者全員で歌った「♪世界がひとつになるまで♪」は素晴らしい歌声でありました。
posted by 飯沢ただし at 01:35| 岩手 ☁| Comment(0) | The Events  【各種催物】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする